...若干(そこばく)の代を取らすや否や周章(あわ)てて潜門(くぐり)の奥深く消えたという新聞は尋常事(ただごと)ならず思われて...
内田魯庵 「四十年前」
...若干(そこばく)の銀貨(ぎんくわ)を與(あた)へやうとしたが...
江見水蔭 「探檢實記 地中の秘密」
...まだそこばく残つてゐた真夏の汗臭い余熱(ほとぼり)を一気に跳ね飛ばされて...
薄田泣菫 「独楽園」
...樽川の収入にて若干(そこばく)の予定を※ずるを補わんが為めにて...
関寛 「関牧塲創業記事」
...そこばくの土地を買い入れ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...そこばくの人は殺され屍(から)燒かる)されども神女斃されし獸の頭(かうべ)...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...またこの金額中のそこばくが餘った場合には...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...そこばくの酒に心を富ましめよう...
オマル・ハイヤーム 'Umar Khaiyam 小川亮作訳 「ルバイヤート」
...人の世にまた無しといふそこばくの時の中なる君と己れと貴方も私も未だ若いのですよ...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...拙作のなかで先づ/\そこばくの評判を克ち得たものは「寄席」と「円朝」とだらうが...
正岡容 「落語家温泉録」
......
三好達治 「『春の岬』序詩」
...部屋の中の道具類をそこばくの金に変えていくようなことは...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...若干(そこばく)の利益はあった...
森鴎外 「渋江抽斎」
...戦争騒ぎでそこばくの蟄居時代はあったにしても...
森下雨村 「三十六年前」
...幸いこの家にはそこばくの資産がある...
山本周五郎 「日本婦道記」
...此処(こヽ)にあるそこばくの歌を...
與謝野寛 「失楽」
...作家の心眼に映ずる幻像にもそこばくの変化を認めずばなるまい...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...朝鮮人が日本に来てそこばくの変化を経験しなかったはずはなかろうし...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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