...それにしましても父がどういうところからそんなふうな趣味になりましたものか町人にそぐわないようでござりますけれども...
谷崎潤一郎 「蘆刈」
...之は先に云った国家による信任と期待とに一寸そぐわないようでもある...
戸坂潤 「社会時評」
...何か論理という言葉にそぐわない感じのする理由は...
戸坂潤 「認識論とは何か」
...そぐわない気持で見廻して...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...変に自分の意志とそぐわない...
豊島与志雄 「反抗」
...彼は自分の感情にそぐわない多くの言葉を...
豊島与志雄 「反抗」
...手際とにそぐわないのだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...何かとそぐわない気持で...
中里介山 「大菩薩峠」
...その代り、正直で無邪気で、都会人のように、ウソを言う事も知らないのです」「あの上嘘を言ったら、どんな事になるでしょう」「…………」ちぐはぐな心持、そぐわない空気、一座は又白け渡りました...
野村胡堂 「判官三郎の正体」
...こういう場末町の不潔な酒場にはそぐわない男である...
久生十蘭 「金狼」
...反(かえ)って何かそぐわないような気がされ...
堀辰雄 「幼年時代」
...外観にそぐわない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...そぐわないものが感じられてならぬのであった...
本庄陸男 「石狩川」
...主人とは別のひとですが)何だかそぐわないところがあって...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...工藝にはそぐわない...
柳宗悦 「工藝の道」
...四隣にそぐわないものに聞こえてくる...
吉川英治 「随筆 新平家」
...そぐわない気がしたが...
吉川英治 「べんがら炬燵」
...この場合にそぐわない...
吉川英治 「宮本武蔵」
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