...埃(ほこり)だらけの硝子(ガラス)窓の中にはずんぐりした小倉服(こくらふく)の青年が一人...
芥川龍之介 「温泉だより」
...あの方のずんぐりしたところが...
上村松園 「絵だけ」
...ずんぐりした地中の蛆虫(うじむし)から空中にはばたく蝶に辿られるのである...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...背のずんぐりした白髪(しらが)の眼立っていた男が舟乗(ふなの)りとなって艪(ろ)を漕(こ)いでいた...
田中貢太郎 「赤い土の壺」
...先君(せんくん)道三入道殿(にゅうどうどの)の修羅(しゅら)の妄執(もうしゅう)を晴らす存念でござる」それは背のずんぐりした白髪(しらが)の眼だった男であった...
田中貢太郎 「赤い土の壺」
...壮(わか)いずんぐりした男であった...
田中貢太郎 「女賊記」
...そのむこうに太いずんぐりした塔が水気にぼやけていた...
谷譲次 「踊る地平線」
...そして彼のずんぐりした蝙蝠傘で軽く敷石をたたいた...
チェスタートン 直木三十五訳 「金の十字架の呪い」
...すぐ前に横たはつてゐる圓いずんぐりした山の形に感心したり...
野上豐一郎 「湖水めぐり」
...太くてずんぐりしたもの...
林芙美子 「浮雲」
...「どう云う御用で……」やがてずんぐりした夫人は...
林芙美子 「新版 放浪記」
...くゝり枕のやうなずんぐりした胴體から...
林芙美子 「風媒」
...客間の隅に胡桃材のずんぐりした書物卓(デスク)が据えてあるが...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...とうとう彼のずんぐりした姿は...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「黄金虫」
...男爵はしゃれた身なりの、ずんぐりした、頭の禿げた人で、灰色の八字髭を生やしている...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「幸福への意志」
...ずんぐりした黒い影が...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...そのずんぐりした不恰好なすがたは...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...ずんぐりした体を屈(かが)み加減にして...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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