...先君(せんくん)道三入道殿(にゅうどうどの)の修羅(しゅら)の妄執(もうしゅう)を晴らす存念でござる」それは背のずんぐりした白髪(しらが)の眼だった男であった...
田中貢太郎 「赤い土の壺」
...室(へや)の一方の扉が開いてずんぐりした年取った女が入ってきた...
田中貢太郎 「陳宝祠」
...そのむこうに太いずんぐりした塔が水気にぼやけていた...
谷譲次 「踊る地平線」
...そして彼のずんぐりした蝙蝠傘で軽く敷石をたたいた...
チェスタートン 直木三十五訳 「金の十字架の呪い」
...ずんぐりした頑丈そうな男であつた...
G・K・チェスタートン G. K. Chesterton 村崎敏郎訳 「ブラウン神父の醜聞」
...ずんぐりした肉の多い鼻が寝転(ねころ)んで...
夏目漱石 「永日小品」
...すぐ前に横たはつてゐる圓いずんぐりした山の形に感心したり...
野上豐一郎 「湖水めぐり」
...ずんぐりした、もう五十年配の亭主は、炬燵の上に、ジャンパアのポケットから、いくつも林檎(りんご)を出して、ゆき子に食べて下さいと云つた...
林芙美子 「浮雲」
...ずんぐりしたのが大将らしく...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...ずんぐりした印度人のような天野久太郎が入って来た...
火野葦平 「糞尿譚」
...モルダヴィヤ南瓜(かぼちゃ)のようにずんぐりした男の顔とだ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...客間の隅に胡桃材のずんぐりした書物卓(デスク)が据えてあるが...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...例のずんぐりしたおつちよこちよいが...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...ずんぐりしたブルドックでね...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「鉄道事故」
...ずんぐりした躯を前跼みにした恰好や...
山本周五郎 「さぶ」
...そこの若ぞう」と松田はずんぐりした太い指で...
山本周五郎 「さぶ」
...船の中にいた背のずんぐりした無法者で――...
吉川英治 「宮本武蔵」
...ずんぐりした体を屈(かが)み加減にして...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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