...古藤は何かに腹を立てているらしい足どりでずかずかと縁側を伝って来たが...
有島武郎 「或る女」
...私のひとりで近づくのを見ると彼女ははっと思いなおしたようにずかずかと歩み寄ってきた...
有島武郎 「フランセスの顔」
...ずかずかと上って...
泉鏡花 「婦系図」
...ずかずかとはいってくるなり...
ハーバート・ジョージ・ウエルズ 海野十三訳 「透明人間」
...ずかずかと楽屋へ訪ねて往ったある若い音楽批評家は...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...拙者、参ります」と、叫んで、憑(つ)かれた人のように、ずかずかと、玄関へ進んだ...
直木三十五 「三人の相馬大作」
...そして「手が、廻っておるらしい」と、低く、鋭く、叫んで、ずかずかと、人々の方へ来た...
直木三十五 「南国太平記」
...そして、箒を手にして、縁側へ出ると、ずかずかと、低い、崖から、登って来る月丸の顔へ「猿」と、叫ぶと、ぱっと、砂を、浴せた...
直木三十五 「南国太平記」
...無言のままでずかずかと枕元の方へ歩いてゆきました...
平林初之輔 「アパートの殺人」
...私は子供らしい好奇心(こうきしん)で一ぱいになりながらその庭の中へずかずかと這入(はい)って行った...
堀辰雄 「美しい村」
...明かりを背にずかずかと...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...ずかずかと十歩ばかり進んでくると...
吉川英治 「三国志」
...ずかずかと大股に...
吉川英治 「新書太閤記」
...ずかずかと、彼方(むこう)へ行き過ぎながら、『途方もないっ...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...渡らせられたか」と、いちどに愁(うれ)いも払われて、御自身、ずかずかと、式台まで出て、「ようこそ」と、別人のように晴々と、お迎えになるのが常だった...
吉川英治 「茶漬三略」
...ずかずかと屋内へ入って行った...
吉川英治 「旗岡巡査」
...それから、長押(なげし)の槍を外して、摩利支天(まりしてん)のような恐い顔を反身(そりみ)に持って、ずかずかと、庭へ下りた...
吉川英治 「松のや露八」
...左の手を、太刀のあたりに、右の手を握って提げ、ずかずかと、胸を正して門へかかって来たので、警固の武者たちは、「はて...
吉川英治 「源頼朝」
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