...しかしそれは重なりあった大枝が風にそよいでこすれる音にすぎなかった...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「スリーピー・ホローの伝説」
...燃え上がり燃えかすれるその光は...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...一時怪塔ロケットをとりにがした無念さをわすれるほどでありました...
海野十三 「怪塔王」
...けっしてその重大使命をわすれるような男ではない...
海野十三 「太平洋魔城」
...ガサガサと木(こ)の葉のすれる音がして...
江戸川乱歩 「怪奇四十面相」
...わすれることはできないでしょう...
江戸川乱歩 「海底の魔術師」
...ホンの少しの間でも貴男をわすれる事が出来なくなってしまったのでございます...
大阪圭吉 「とむらい機関車」
...誰しも一味の哀愁をわすれることができないのでしょう...
中里介山 「大菩薩峠」
...自分をわすれるにも程のあったものだというようなことを論じているうちに...
中里介山 「大菩薩峠」
...「いまいったことをわすれるな...
新美南吉 「二ひきの蛙」
...腰板のところで何かこすれる音がして...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...かすれるか潰れるのが慣ひだつた...
牧野信一 「円卓子での話」
...床(ゆか)が絶えずゆすれるような落付かなさで...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...喉でかすれる喘(あえ)ぎ...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...公務や世事をわすれるのが常である...
吉川英治 「私本太平記」
...刺(さ)しちがえてご最期(さいご)あるやら……」と左文次(さもんじ)のこえは涙にかすれる...
吉川英治 「神州天馬侠」
...格天井(ごうてんじょう)もゆすれるような大鉄砲の音が交(ま)じる...
吉川英治 「新書太閤記」
...「うッ……」とお綱の声がかすれる...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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