...すれちがいに阿Qは突然手を伸ばして彼女の剃り立ての頭を撫でた...
魯迅 井上紅梅訳 「阿Q正伝」
...廊下ですれちがいました...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...ちょうど便所から出て来た親父とすれちがいになったそうですけれども...
谷崎潤一郎 「紀伊国狐憑漆掻語」
...すれちがいし船の早さに驚いてあれは何船と問い給えば御附きの人々かしこまりて...
寺田寅彦 「東上記」
...そして、すまして、歩きながら飛び込みゃからんで、命とり「憎い人だねえ」と、富士春が、うしろから、小走りに、声をかけると、通っていた若い衆が「えへんっ、えへんっ、だ」と、富士春と、すれちがいざま、怒鳴って行った...
直木三十五 「南国太平記」
...私はすれちがいながらなにげなく深い笠のうちをみた...
中勘助 「島守」
...すれちがいざまいきなり私に声をかけて私を愕(おどろ)かせたり...
堀辰雄 「美しい村」
...そうして私はすれちがいざま...
堀辰雄 「美しい村」
...私たちとすれちがいながら...
堀辰雄 「美しい村」
...汚れた顔をした若い娘たちと幾人もすれちがいながら...
堀辰雄 「菜穂子」
...汚れた顔をした若い娘たちと幾人もすれちがいながら...
堀辰雄 「楡の家」
...すれちがいざま、私はふとその少女の無雑作に編んだ髪に目をやった...
堀辰雄 「麦藁帽子」
...その手代とすれちがい...
山本周五郎 「古今集巻之五」
...すれちがいざま同伴者に...
山本周五郎 「百足ちがい」
...すれちがいゆく日本橋――...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...おれの道を行こう』すれちがい京都へ行って...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...すれちがいに見かけた二人の被衣(かずき)の女房を胸のうちで思い泛(う)かべたが...
吉川英治 「親鸞」
...そして一歩、中へ足を踏み込もうとした時に、ゴソゴソと、すれちがいに、外へ出てきた者があった...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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