...尖った舳(へさき)がするりと辷(すべ)って...
泉鏡花 「悪獣篇」
...垣の破目をするりと抜けると...
泉鏡花 「瓜の涙」
...するりと覆面の布(ぬの)をひきはいだ...
海野十三 「人造人間殺害事件」
...割った種子から中身をするりと舌で吸い取るようにする...
高見順 「いやな感じ」
...するりとはいらぬ...
太宰治 「佳日」
...お召の羽織をするりと辷って...
豊島与志雄 「話の屑籠」
...」円っこい堅い重みがするりと手からぬけ出した...
豊島与志雄 「人の国」
...するりと走るや否(いな)や...
夏目漱石 「草枕」
...女を出でて男の胸をするりと透(とお)した...
夏目漱石 「虞美人草」
......
野口雨情 「極楽とんぼ」
...これ以上精密にできているのはないようなふるいをするりとすり抜けるためには...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...そこから抜けてするりするりするりそしてどこまでもさざめき立つ木霊の群れ...
エドガー・A・ポオ Edger A. Poe 「ポオ異界詩集」
...するりと逃げたのだから...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...其処にあった紅い緒の雪駄を――いきなりそっと掴むと殆んど夢か幻の間に格子をするりとぬけて庭から...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...するりと門の中へ這入(はい)ってしまいました...
室生犀星 「ゆめの話」
...するりと附いて来るようにして必ず中途で根が切れるので...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
...するりと抜けた鐘巻自斎は...
吉川英治 「剣難女難」
...するりと、外へ抜けるお稲をながめて、賛之丞はあわてながら呼んだ...
吉川英治 「八寒道中」
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