...――わたくしは家を出るていと、すぐ入り口の鍛冶屋へはいり、そこのかみさんに訳を話して衣物(きもの)と帯とを持ってきてもらいまして、今湯から帰ってきた風をして、借りた手拭いを水に濡(ぬ)らしたのと石鹸箱とを持って、――お待たせいたしました、すみません、わたくしが猫八ですが、御用は?――弟子と師匠とが少しも顔が違ってませんから、向うも不思議に思ったのは止むを得ません...
岩野泡鳴 「猫八」
...『夜すみれにおもむき...
梅崎春生 「Sの背中」
...ひとり二十万円ほどですみます...
江戸川乱歩 「影男」
...目のすみにうつったのです...
江戸川乱歩 「奇面城の秘密」
...部屋のすみにうずくまって...
江戸川乱歩 「超人ニコラ」
...ここから自分のすみかへ連れこむつもりだったのです...
江戸川乱歩 「鉄人Q」
...凡(およそ)物の名の訓(よみ)かた清濁(すみにごる)によりて越後の里言(りげん)にたがひたるもあるべし...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...プラッツのすみのほうに銅壺(どうこ)をすえてプンシュを売っている男もありました...
寺田寅彦 「先生への通信」
...冬中閉(とざ)されてあった煤(すす)けた部屋の隅々(すみずみ)まで...
徳田秋声 「あらくれ」
...さげすみますか? 父母の子たることを恥じますか?あなたの体は尊いものだ...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...「どうもすみませんでした」彼女は自分の専断で病院へ行った詫(わび)を述べた...
夏目漱石 「明暗」
...「おやすみ、子供達」ヴォートランはウージェーヌとヴィクトリーヌの方を振り向いて言った...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...頭の奥のほうが霞(かすみ)でもかかったようにボンヤリしてきた...
久生十蘭 「キャラコさん」
...どうもすみません...
水上滝太郎 「遺産」
...みすみす春さんが不幸になって行くのを私が見すごしていられると思って?春子 どうして...
三好十郎 「樹氷」
...すみませんでした...
三好十郎 「その人を知らず」
...墓穴(はかあな)のすみのほうから一ぴきのヘビがはいだしてきて...
グリム Grimm 矢崎源九郎訳 「三枚のヘビの葉」
...ひそかにぬすみ見ていた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
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