...「本当にすまんが...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...万一煩(わずら)いが広田先生に及ぶようではすまんことになる...
夏目漱石 「三四郎」
...ところがけさ出るとき、あわてたもんだから、まちがえて、薬屋の時計を持ってきてしまったんだ」「…………」「坊、すまんけど、この時計とそれから、こいつも(と、がいとうの内かくしから、小さい懐中時計(かいちゅうどけい)をひっぱり出して)まちがえて持ってきちまったから、薬屋に返してくれないか...
新美南吉 「うた時計」
...天野は空(あ)いている座蒲団(ざぶとん)の上に落ちるように坐ると、ものをいう前の癖(くせ)で、ぐうと息を吸いこんで、眼を白黒させ、お、お、お、遅くなった、す、す、すまん、とだけ云った...
火野葦平 「糞尿譚」
...数万(すまん)の金を盗みし酬(むく)いは忽(たちま)ちここに憂(う)き年月を送る身となりつ...
福田英子 「妾の半生涯」
...「次男」済んで一休みしたところへ、放送局の小林来り、「すまんが、三十日にのばさせて呉れ」と言ふ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...「おくれてすまん」と言ひ乍ら入る...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...先づ自分の遅刻はすまんとあやまり...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...すまんが煙草を取ってくれ」こんな場面が痛々しくくっきり眼前に浮かんだのは...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...わしの方が少し遅くなってすまん...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...すまんが、裸を隠せるものが何かないか」ハロルドが割って入った...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「幽霊島」
...「やっ身投げだ」「身投げだ」口々に数万(すまん)の見物は愕いたが...
正岡容 「小説 圓朝」
...すまんが――お光 だってこちらは...
三好十郎 「廃墟(一幕)」
...ご来客を煩わしてすまんが...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...殲滅(せんめつ)してくれねば気がすまん」周泰が地だんだ踏んでいうと...
吉川英治 「三国志」
...家名を復さなければ先祖にすまん……と思って...
吉川英治 「新・水滸伝」
...ずいぶんおくたびれなすったろうから」「すまんね...
吉川英治 「新・水滸伝」
...気がすすまんのでね……放っといたが...
吉川英治 「平の将門」
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