...)と大(おおき)な懐中時計と、旗竿の影を、すっくり立って、片頬(かたほ)夕日を浴びながら、熟(じっ)と落着いて視(なが)めていなさる...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...すっくりと立ったと思うと...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...塾がちがったものですから、これと言って、まとまったお話もうかがった事もありませんでしたし、ゆっくりおめにかかるというような機会もありませんでしたが、その頃、お若い内から春挙さんは、すっくりした、いかにも書生肌の大変話ずきの人でした...
上村松園 「古い記憶を辿って」
...描くべきものをすっくり描き上げてしまい...
上村松園 「靄の彼方」
...それから、シナガワ附近シンジュク附近とを中爆弾で爆撃し、頃合いを計って、ホンジョ、フカガワ附近の工業地帯を爆破し、尚(なお)、余裕があれば、ウエノ停車場を、やっつけて仕舞います」「よろしい」リンドボーン大佐は、このとき長身を、すっくり伸して、直立し、厳然(げんぜん)と、命令を発した...
海野十三 「空襲葬送曲」
...顔の感じがすっくり違うて来たわ」と...
谷崎潤一郎 「細雪」
...「きょうはあんたにすっくりお話すること出来て...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...お互にもうすっくり打ち解けてしまいましてん...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...その時すっくりいうてしまいました...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...すっくり腹きめてましたのんで...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...日和(ひより)の都合も時間の工合もすっくり予定の計画通り行きましたのんで...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...そいでその時はすっくり私らの計画通りに行った形で...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...思いなしか腰のあたりもすっくりのびたようである...
津村信夫 「月夜のあとさき」
...そのすっくりが糸蝋(いとろう)のようで...
中里介山 「大菩薩峠」
...御免下さいまし」すっくりと立って...
中里介山 「大菩薩峠」
...寺田先生がすっくりと立ち上って...
中谷宇吉郎 「長岡と寺田」
...その滴(した)たるばかり深い竹の前にすっくりと立った...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...すっくりと立っている...
久生十蘭 「キャラコさん」
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