...葉子の心をくすぐるように楽しませて思い出された...
有島武郎 「或る女」
...からだじゅうをくすぐるような生の歓(よろこ)びから...
有島武郎 「或る女」
...涙が目じりからあふれて両方のこめかみの所をくすぐるようにするすると流れ下った...
有島武郎 「或る女」
...」女房はさらにくすぐるように笑ってそういった...
伊藤左千夫 「落穂」
...椅子車(いすぐるま)にしばりつけられた戸倉老人だけであった...
海野十三 「少年探偵長」
...やう/\午すぐる頃山の半にいたり...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...槍に巧みに戰鬪にすぐるる彼を驚嘆の目もて我らは眺め來ぬ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...然れども眞中にありて剛勇のすぐるる者は戰と暗とに惱み...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...ひるすぐるほどに奈良につく...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...あたかも子供に戯(たわむ)れてくすぐる時は「叔父(おじ)さんいやだ」といいながらも...
新渡戸稲造 「自警録」
...馳せすぐる車の輪に何として觸れけん...
一葉 「暗夜」
...よほど私の抱有しているものに酷似していてはなはだ思い半ばにすぐるときが少なくないのである...
正岡容 「わが寄席青春録」
...生絹(すずし)はたけの揃わぬ青菜の枯れ葉をすぐるのに...
室生犀星 「荻吹く歌」
...ある種の快楽の中で出あう・そして単なる健康や無痛の上に我々を引き上げるように思われる・あのくすぐるような刺激も...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...(a)わたしは気に入ることも喜ばすこともくすぐることも知らない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...戦車には彼の子供っぽい夢をくすぐるものがあった...
山川方夫 「その一年」
...いくじのないことを云うわね、くすぐるわよ...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...すぐる年には、足利高氏の一勢が、しばらく住んでいたことのある古館(ふるだち)だが、それは武者大勢してのことだった...
吉川英治 「私本太平記」
便利!手書き漢字入力検索