...そのすき間というすき間には蟻(あり)の穴ほどな余地もなくどっしりと濁り水が押し詰まっている...
伊藤左千夫 「水籠」
...始終すき間が出来て来る...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...第一障子のすき間から...
江戸川乱歩 「D坂の殺人事件」
...そういうものがわずかなすき間もないばかりに一面に並んで連(つら)なっていたのである...
田山花袋 「日本橋附近」
...時をり戸のすき間から風が吹きこんで来て...
土田耕平 「天童」
...あたしじゃなくってよ」不意に戸のすき間から...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...このすき間から自分をのぞいているのに違いないとは思ったものの...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...鎧戸(よろいど)のすき間から蝋燭(ろうそく)の光がもれるのを見た...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...門のすき間から光がもれていぬにめっかるかも知れないからな...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...少し壁や柱にすき間が出来ると...
原民喜 「原爆回想」
...とにかく烏の飛ぶくらいのすき間ができました...
宮沢賢治 「烏の北斗七星」
...きっちりとすき間もなく一望果ない田圃になっていて...
宮本百合子 「青田は果なし」
...○緑色と卵色の縞のブラインドのすき間からは...
宮本百合子 「結婚問題に就て考慮する迄」
...せまいすき間から眼だけ見える眼というものは気味わるいし...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...すき間さえあれば父と母との目から離れて行って...
室生犀星 「みずうみ」
...厚い防音装置のある壁のすき間から洩れることは...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...窓のすき間からたくさん出入りして...
柳田国男 「故郷七十年」
...大きなすき間をつくってしまった...
山本禾太郎 「仙人掌の花」
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