...しきりに盗風(すきまかぜ)の忍びこむのに震えていなければならぬ清逸にとっては...
有島武郎 「星座」
...旗男はソッと硝子戸(ガラスど)のすきまから外を覗(のぞ)いてみた...
海野十三 「空襲警報」
...そのせまいすきまに...
江戸川乱歩 「大金塊」
...その隙間(すきま)から薄明りがさして...
大下藤次郎 「白峰の麓」
...紙いちまいの厚さくらゐあいてゐてそのすきまから眞白い齒列が見えてゐた...
太宰治 「陰火」
...からだじゅう、トマトがつぶれたみたいで、頸にも胸にも、おなかにも、ぶつぶつ醜怪を極めて豆粒ほども大きい吹出物が、まるで全身に角が生えたように、きのこが生えたように、すきまなく、一面に噴き出て、ふふふふ笑いたくなりました...
太宰治 「皮膚と心」
...どんな隙間(すきま)からでも家の中へはいれる術を習いました...
豊島与志雄 「泥坊」
...ところどころのすきまからはきれぎれの空がみえ...
中勘助 「島守」
...彼(かれ)はそれでも煙管(きせる)を出(だ)して戸(と)の隙間(すきま)から掛金(かけがね)をぐつと突(つ)いたら栓(せん)を(さし)てなかつたので直(すぐ)に外(はづ)れた...
長塚節 「土」
...勘次(かんじ)の冴(さ)えた目(め)が隙間(すきま)から射(さ)す白(しろ)い雪(ゆき)の光(ひかり)に欺(あざむ)かれておつぎを水汲(みづく)みに出(だ)した...
長塚節 「土」
...客の来ない隙間(すきま)を見て...
夏目漱石 「永日小品」
...天井から下がっている電気灯の珠(たま)は黒布(くろぬの)で隙間(すきま)なく掩(おい)がしてあった...
夏目漱石 「思い出す事など」
...豆素麺(まめそうめん)などを売る汚(きた)ない店の隙間(すきま)なく並んでいる所であったが...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...その白いものを隙間(すきま)なく秋の空へ広げた...
夏目漱石 「明暗」
...窓と戸の障子(しょうじ)の隙間(すきま)から寒い風が遠慮なく這込(はいこ)んで股から腰のあたりがたまらなく冷たい時や...
夏目漱石 「倫敦消息」
...ごーごーとなる風のすきまに...
新美南吉 「巨男の話」
...別にどうもしたわけじゃありません――あれあの通り」振り返るとどこの隙間(すきま)からかこちらを見ていたらしい幾松はあわてて物蔭に姿を隠すのでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ドアのすきま越しにくり返し一定の書類番号を廊下へ向って叫ぶのだった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
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