...弥陀(みだ)の慈悲にすがるべき筈だと云ふ...
芥川龍之介 「枯野抄」
...自分で自分を死地におとしていながらどこまでも他人の同情にすがることを考えているようなものは卑劣だよ...
伊藤野枝 「転機」
...およそ「神」について笑つて居られた固い心の態度が自然に神を呼び神にすがるといふやはらか味をも解し得るやうになつて行つた...
今井邦子 「水野仙子さんの思ひ出」
...左方において思想の狂信者らにすがるならば...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...左右に腕を動かして取りすがるべき支(ささ)えを捜し求めた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...さらにそのとりすがるこころもちがわかるのである...
中井正一 「美学入門」
......
中野鈴子 「母の叫び」
...追いすがる二手、三手の組子はおもわぬ大猿に道をふさがれ、たじろぐ眼の前へ夜霧の煙幕、あれよあれよとじだんだふむばかりです...
野村胡堂 「幻術天魔太郎」
...追いすがるように斯う申しました...
野村胡堂 「天才兄妹」
...金子氏にすがるよりほか...
長谷川時雨 「マダム貞奴」
...この暮しの底にかくれている女の生活の豊かさに追いすがる気持ちだった...
林芙美子 「晩菊」
...すがる乳房(ちぶさ)の甘(あま)へながらも父(ちヽ)といふ味夢(あぢゆめ)にも知(しら)ず...
樋口一葉 「經つくゑ」
...いきなり後より追ひすがる人の...
樋口一葉 「わかれ道」
...はなやかなものにすがるといふことが出來ないときに...
室生犀星 「はるあはれ」
...おいすがる咲耶子(さくやこ)につづいて...
吉川英治 「神州天馬侠」
...徳川家が起(た)ったのか」「家康様の御助力にすがるほかは...
吉川英治 「新書太閤記」
...「おのれその秘帖を」と追いすがる有村へ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...出世のしどころじゃ」「老先生のお力にすがるほかはございません」「できるだけの相談相手にはなって上げたいが...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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