...彼れははたと立停ってその奥をすかして見た...
有島武郎 「カインの末裔」
...そうですかしらん...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...久恵は彼の顔をすかし見て...
豊島与志雄 「女心の強ければ」
...すかし見ると、ばかに高い……...
豊島与志雄 「南さんの恋人」
...雪をすかして白い光が見えた...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...馬の尻をすかしつつ眺めた...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...橋間の月に平次の顔をすかしました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ちょっと戸をすかしただけで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...脅(おど)かしたりすかしたり...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ひどく腹をすかしていてむやみにたべる...
久生十蘭 「キャラコさん」
...「いくらあの方だってお前までをこの儘(まま)になさりなどするものですか」と言いすかしながら...
堀辰雄 「かげろうの日記」
...扉から洩れるラムプの光りと折から昇つた月の光りとにすかして...
牧野信一 「船の中の鼠」
...ある葉は青く〔〕すかし出され...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...おなかをすかして...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...それからまたどんなことを起こすかしれませんから」こうまた言う右近の心の中では嘘(うそ)を語るのが恐ろしかった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...水面の下をすかして見ると...
山本周五郎 「青べか物語」
...おだてたりすかしたりの最中だ...
横光利一 「旅愁」
...暗がりをすかして...
吉川英治 「江戸三国志」
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