...不思議そうにじろじろと二人の顔を見まわした...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...じろじろとその顔に見入つた...
薄田泣菫 「茶話」
...その二人の眼は哲郎の方へじろじろと注(そそ)がれた...
田中貢太郎 「青い紐」
...家の中をじろじろと覗き込んだ...
田中貢太郎 「海坊主」
...その若い女達は青年をじろじろと見て往った...
田中貢太郎 「賈后と小吏」
...葉生はそれをじろじろ見ながらまた新らしい淡巴菰を詰めて喫(の)みだす...
田中貢太郎 「涼亭」
...また私の顔をじろじろ凝視(みつ)めながら...
近松秋江 「うつり香」
...周囲(まわり)がお賑(にぎや)かで」おゆうはじろじろお島の髷の形などを見ながら自分の髪(あたま)へも手をやっていた...
徳田秋声 「あらくれ」
...いつもじろじろ青年たちに顔を見られ...
徳田秋声 「仮装人物」
...彼女もさきほどわたしをじろじろ見廻していたとき...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...トニイはじろじろながめました...
豊島与志雄 「街の少年」
...少年はそれをじろじろながめた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...私をじろじろ見てて何かいい気な事考えていたでしょう?」「いや...
林芙美子 「晩菊」
...見とって、はがいいわ」「フフフ……」「なんでも屋」は、マンの顔を、じろじろと見て、妙な笑いかたをし、「そりばって、マンさんが嫁女(よめじょ)になったら、はげしいメンピンになるとじゃろうもん……?」「あたし、亭主が理不尽なことせんかぎり、おとなしい、ええおかみさんになるつもりよ」「そういえば」と、諸式屋は、なにか思いついたように、「マンさんは、玉井さんと夫婦になるそうじゃねえ?」「誰が、そんなこと、いうの?」「玉井さんが、話しよったばい」「馬鹿にしとるわ...
火野葦平 「花と龍」
...ヘルマン大佐はまっすぐに立って腕(うで)を組んでじろじろあたりをめぐっているものを見ているねえ...
宮沢賢治 「風野又三郎」
...薬を忘れずに飲んでおくんだぜ」そして気遣しげに顔色をじろじろ見ていった...
山本周五郎 「おばな沢」
...「なにをそんなにじろじろ見るの」と云った...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...じろじろ眺めて行ったりした...
吉川英治 「新書太閤記」
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