...じめじめした苔(こけ)の間に鷺草(さぎぐさ)のような小さな紫の花がさいていたのは知っている...
芥川龍之介 「槍が岳に登った記」
...じめじめした穴蔵のろうやへエリーザは押し込められました...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「野のはくちょう」
...じめじめした気持をすてて...
海野十三 「火星兵団」
...その樹の蔭のじめじめしたところに...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...じめじめした地下の闇(やみ)のなかに眠(ねむ)っているところを心に描(えが)いた...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...こうしたじめじめした池沼(ちしょう)のほとりの雰囲気はいつも自分の頭のどこかに幼い頃から巣くっている色々な御伽噺(おとぎばなし)中の妖精を思い出すようである...
寺田寅彦 「雨の上高地」
...じめじめした狭い庭...
徳田秋声 「爛」
...じめじめした冷い地面や...
豊島与志雄 「微笑」
...じめじめした雨の中に青ざめて裸の道に虚ろな日がこのジェームズの今から六十年前の歎きは...
中井正一 「美学入門」
...隣の物置とじめじめした路地を距てて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...じめじめした湿気と...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...どうもじめじめしたお天氣でございまして...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「狂人日記」
...何かじめじめした硬いものにどたりと落ちた...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「落穴と振子」
...その幻はそれとそつくり同じやうにじめじめした臭ひのしてゐた...
堀辰雄 「續プルウスト雜記」
......
室生犀星 「愛の詩集」
...じめじめした水田のようなところへ出ていた...
室生犀星 「後の日の童子」
...日蔭(ひかげ)のじめじめした場所で地面にはいっぱい銭苔(ぜにごけ)が蔽(おお)いついているし...
山本周五郎 「日本婦道記」
...じめじめした蓮田(はすだ)のへりを悠々とならんで歩み出しました...
吉川英治 「江戸三国志」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??