...じめじめした苔(こけ)の間に鷺草(さぎぐさ)のような小さな紫の花がさいていたのは知っている...
芥川龍之介 「槍が岳に登った記」
...これまでの地下のようなじめじめした感じや...
海野十三 「三十年後の世界」
...そしてじめじめしたいやな気持を思い出す...
海野十三 「三十年後の東京」
...じめじめした穴の中に...
海野十三 「もくねじ」
...そのじめじめした薄暗い中へ入って行った...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...そしてそこらの陰地やじめじめした水溜の附近を...
薄田泣菫 「独楽園」
...どうしてここへ来なされた」老僧の詞(ことば)は小さなじめじめした泣くような詞であった...
田中貢太郎 「山寺の怪」
...行ってみよう」私達はじめじめした凹地を越えて...
コナンドイル Conan Doyle 三上於莵吉訳 「白銀の失踪」
...じめじめした秋の雨が長く続いて...
徳田秋声 「黴」
...いつも目脂(めやに)をためてじめじめした眼付をしていた...
豊島与志雄 「黒点」
...監房のしめっぽいじめじめした床石の上に...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...恐ろしい古いきたないじめじめした窖(あなぐら)のような所で...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...じめじめした部屋で...
直木三十五 「南国太平記」
...何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャー泣いていた事だけは記憶している...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...またどんなじめじめした席であらうと紀子さんが一枚加はれば...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...いやに天井の低いじめじめした楽屋の半分くらいまで...
正岡容 「寄席」
...じめじめした水田のようなところへ出ていた...
室生犀星 「後の日の童子」
...うす暗いじめじめしたごみ溜(ため)のような編集室の隅で...
山本周五郎 「陽気な客」
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