...じっとしていることはできないような...
芥川龍之介 「秋山図」
...ただじっと、地下室にある、女中頭の部屋の中を、のぞきこんでいたのです...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「雪だるま」
...じっと考えこんでいました...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「雪の女王」
...私はじっと耳をすまして...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...もう一時もじっとしていられなくなり...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...なりゆきにまかせて、じっとして、自分の大人になって行くのを見ているより仕方がないのだろうか...
太宰治 「女生徒」
...夜なぞ別荘の下を通りますと美しいピアノの音がして坊っちゃんや奥様の笑い声がしょっちゅう賑やかに聞えていたものでございますが」と茂十さんはその頃を思い出すようにじっと眼を閉(つぶ)った...
橘外男 「逗子物語」
...それから停留場(ていりゅうば)へ来て見ると、赤電車が出ようとするところじゃありませんか、急いで後(うしろ)から飛び乗って、見ると、三人の客がいるのですよ、酒に酔ってるし、どんな客がいるのか、それをべつに知ろうとも思わないから、わたしは、そのままその前に腰をかけて、右の肱(ひじ)を窓際に靠(もた)して、それに頬をのっけてたが、なんだか眼の上に、魚の鱗(うろこ)でもはめられたように、眼の工合(ぐあい)はわるくないが、物がはっきり見えないので、電気にでも故障があるだろうかと思って、じっと、車の天井の方を見てて、雪のことを思いだしたので、その眼を車の外の方へやったところで、いやじゃありませんか...
田中貢太郎 「雪の夜の怪」
...通る人の顔や懐の当りをじっと見てやるのが...
豊島与志雄 「少年の死」
...彼女はただじっと敬助の顔をまともに眺めた...
豊島与志雄 「蘇生」
...私をじっと見ていた...
豊島与志雄 「復讐」
...枕頭にじっと坐ってるのが変だったので...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...じっと突立っているうちにも...
中里介山 「大菩薩峠」
...じっとりとした冷たさで心臓をぞっとさせた...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「落穴と振子」
...女はそれでもじっと何物かを待ち続けていた...
堀辰雄 「曠野」
...知りたいとも思いませんわ」文代はじっと姉を見あげた...
山本周五郎 「めおと蝶」
...平四郎の顔をじっと見まもっていたが...
山本周五郎 「山彦乙女」
...しばらくじっと見送っていた千浪は...
吉川英治 「剣難女難」
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