...腕は弱いが気が強いので出しゃばった...
井上貞治郎 「私の履歴書」
...自分だけがチョイチョイ出しゃばってえて勝手な証言をするだけではなく...
大阪圭吉 「あやつり裁判」
...出しゃばらず、しかも気力に満ち、瞑目のまま静かに趺坐して両掌を膝に組むこの質素極まる風姿は、実に戒律授伝の大徳さながらであると思わしめる...
高村光太郎 「本邦肖像彫刻技法の推移」
...凡(すべ)て何らの修飾をも調理をも出来得るかぎりの人為的技巧を加味せざる(少くとも表示せざる)天然野生の粗暴が陶器漆器(しっき)などの食器に盛(もら)れている料理の真中に出しゃばって...
永井荷風 「妾宅」
...娑婆(しゃば)ッ気(け)が多く生れついてるんだから仕方がない――尼さんにでもなってしまわない限り...
中里介山 「大菩薩峠」
...思い切って娑婆気(しゃばっけ)を漂わせ...
中里介山 「大菩薩峠」
...二十六年も娑婆(しゃば)の気を吸ったものは病気に罹らんでも充分死ぬ資格を具(そな)えている...
夏目漱石 「琴のそら音」
...お秀は二度と娑婆(しゃば)っ気を出す気遣いはない...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...なんとも知れん、爪弾きされとるのが、ちょっと金があるばっかりに、出しゃばって、町会議員に打って出るのは、困りものですよ...
火野葦平 「花と龍」
...彼の普通の出しゃばりはたしかにいくらか減ってはいたけれど...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「ウィリアム・ウィルスン」
...娑婆(しゃば)というものが...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...舎婆提(しゃばてい)の一居士諸僧を請(しょう)ぜしに舎利弗上座たり...
南方熊楠 「十二支考」
...奏者番(そうしゃばん)をながく勤めているので内福だ」と去定は云った...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...召使に致すため連れて行くのが何で悪い」「要らざるところへ出しゃばると...
吉川英治 「剣難女難」
...……いくら武者輩(むしゃばら)の仲間でも...
吉川英治 「私本太平記」
...水車場(すいしゃば)のすぐ上の崖(がけ)に...
吉川英治 「神州天馬侠」
...生憎(あいにく)と岡山を出た朝からばしゃばしゃと雨なのだ...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...停車場(ていしゃば)へ行く道を訊いたのだった――フトその記憶に辿(たど)りつくと...
蘭郁二郎 「自殺」
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