...密室構成を可能ならしめる手段として...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...そして何故に世界を驚駭(きょうがい)せしめるような...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...『よくも俺はああまで自分を卑しめることができたもんだ……大事なものから身を振りもぎることがな!』と彼はわれとわが身に譴責の笞をあげはじめたが...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...すぐ駆けつけて行って自分を辱(はずか)しめるだろうなどということは...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...さうして稍恢復した私の運命は私を妻と同棲せしめることになりました...
長塚節 「教師」
...しかもこの遊戯は勝本氏の理論の一貫性を破綻せしめる危険な遊戯である...
平林初之輔 「諸家の芸術価値理論の批判」
...吾人をして転(うた)たその適従に苦しましめる...
穂積陳重 「法窓夜話」
...仕事といふのは前年その第一卷を上梓した「新詩集」の別卷を完成せしめる事であつた...
堀辰雄 「一插話」
...しかしそれは感覚的快楽を絶滅せしめるであろうということには決してならない...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...結局何時迄も會社の状態を不安ならしめるものだといふ事と...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...用が日に日にその美を冴えしめる...
柳宗悦 「工藝の道」
...何をしても苦しめるばかりですね...
横光利一 「微笑」
...いたずらに城内の民を苦しめるばかりであろう...
吉川英治 「三国志」
...鐘巻一火(かねまきいっか)の秘技(ひぎ)を衆人(しゅうじん)に知らしめるのは...
吉川英治 「神州天馬侠」
...それは資本の利子を騰貴せしめるという新たな不便を有つことになる...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
...その国の宰たることは民を足らしめるという言い方に変えられている...
和辻哲郎 「孔子」
...大安寺の他の諸像よりははるかに強い魅力を感ぜしめるであろう...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...しかし人間の栄耀(えよう)をかろしめるほどに深く思い入ったものが...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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