...しばしば偶然とは解釈し難いほど...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...そして新しい構図にまで発展してくれることがしばしばある...
上村松園 「棲霞軒雑記」
...「あれが能面なのであろうか」と疑うことがしばしばあります...
上村松園 「謡曲と画題」
...しばしばそこに閉ぢこもるのである...
太宰治 「人物に就いて」
...………私はしばしば彼女の肩へ触れる機会があったのです...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...晩春初夏の後楽園野球場には、しばしば、可憐な紋白蝶が一匹或るいは二匹、ひらひらと飛んでいる...
豊島与志雄 「ジャングル頭」
...どうかもっと気を強くする工夫(くふう)はあるまいかと尋(たず)ねられることがしばしばある...
新渡戸稲造 「自警録」
...人はどんなにかしばしば気づいたことであろう...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「黒猫」
...さて人丸(ひとまろ)の歌にかありけんもののふの八十氏川(やそうじがわ)の網代木(あじろぎ)にいざよふ波のゆくへ知らずもといふがしばしば引きあひに出されるやうに存候...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...しばしばあることであるが...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...しばしば珍しいおみやげを持って来てくれた...
水上滝太郎 「大人の眼と子供の眼」
...(b)このようなことは他の人々にもしばしば見られる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...きわめて正しい名目の下にそれを利用することもしばしばできたのだけれども...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...わたしはしばしばわたしみずからがその原因を感じないうちに...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...この二地がしばしば相接してあることはよもや偶合ではあるまい...
柳田國男 「地名の研究」
...秋のはじめに仲人の三宅五郎左衛門がしばしばおとずれ...
山本周五郎 「日本婦道記」
...信長が屡(しばしば)見まわりに来るごとに...
吉川英治 「黒田如水」
...そのころの高時は、世に“うつつなき人”といわれたほど、しばしば、狂癲(きょうてん)の持病を発作したり、キャキャとはしゃぐと、よく涎(よだれ)を垂らしたりしたので、彼を盲愛する生母の覚海尼公(かっかいにこう)も、後見の長崎円喜(えんき)らも、たまりかねて、その栄座から、ひっ込めたものであったが、近年はとみに「――御快癒(ごかいゆ)である」と、となえて、またぞろ、推して、執権の座に復させたものであった...
吉川英治 「私本太平記」
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