...それは龍子も屡々(しばしば)Eからも聞いてゐた...
伊藤野枝 「監獄挿話 面会人控所」
...私はしばし身に沁みて考へさせられた...
今井邦子 「伊那紀行」
...それはしばしば木のかげになって...
海野十三 「火星兵団」
...しばし休憩する程に...
大町桂月 「鹿島詣」
...それからずっと後の事ではあるが日清戦争(にっしんせんそう)時代にもしばしば「幻燈会」なるものが劇場で開かれて見に行った...
寺田寅彦 「映画時代」
...そしてしばしば生活の入費の計算などをして見るのであった...
徳田秋声 「爛」
...しばしばその気色を寄せしむるの恐れあることと思うから...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...近来はしばしば夢を見ることに慣らされているけれども...
中里介山 「大菩薩峠」
...俺(お)らとつてもなあ」とお品(しな)は少時(しばし)間(あひだ)を措(お)いて...
長塚節 「土」
...つツ/\と行(い)つちやつてな」噺手(はなして)は暫時(しばし)口(くち)を鎖(とざ)した...
長塚節 「土」
...しばしば本来は軽い病気が悪化して重い病気となることがある...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...彼らは自己の思想を真という価値においてでなくかえって善という性格において意識していることがしばしばである...
三木清 「危機における理論的意識」
...仕えの女たちへのしばしばの乱行もそうなら...
室生犀星 「野に臥す者」
...しばしば人民全体が...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...しばしば芭蕉翁の文芸を利用することを得たので...
柳田国男 「木綿以前の事」
...――それ以前から、摂津に来れば、ここに寝泊りもし、わけてこんどは、二十日も前から、天王寺村界隈(かいわい)に身をひそめていて、しばしば、ここに姿を見せたが、いつも布直垂(ぬのひたたれ)の凡装で、「どこの田舎武士」と、人もかえりみぬ風采を常としていた...
吉川英治 「私本太平記」
...和氏もしばしばここへ伺候(しこう)いたしますれば」「ウむ...
吉川英治 「私本太平記」
...信長はひとり静かにそう思うことがしばしばであったし...
吉川英治 「新書太閤記」
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