...僕は時々トックの家(うち)へ退屈しのぎに遊びにゆきました...
芥川龍之介 「河童」
...鎬(しのぎ)を削(けず)り合い...
谷崎潤一郎 「鍵」
...その頃彼女は退屈しのぎに神戸へ仏蘭西語の稽古(けいこ)に行っていて...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...累世の臣として君をしのぎ讓を得たるもある...
内藤湖南 「日本文化の獨立」
...ふだん飲まない燗酒(かんざけ)を寒さしのぎに...
永井荷風 「雪の日」
...当座の退屈しのぎにでも出かけようかなあ...
中里介山 「大菩薩峠」
...互(たがい)に鎬(しのぎ)を削ったのも止むを得ないことでした...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...富岡との問題が、まだ一向に、自分では解決したものにはなつてゐなかつたが、一時しのぎに、伊庭のこの仕事を手伝ふのも悪くはないと思つた...
林芙美子 「浮雲」
...何も彼も一時しのぎな生活が続いて来ると...
林芙美子 「瀑布」
...幸きのうはいく分しのぎよかったから引越しにはもって来いでした...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...そして来れば友ちゃんは送られた心持ものこされて何かしのぎよいでしょうと思って...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...どうせ退屈しのぎの仕事だったから本気で弟子をとるということをせず...
矢田津世子 「父」
...碁盤の外の勝敗に鎬(しのぎ)を削っているのであった...
吉川英治 「魚紋」
...ただの湯に味噌を落して飢えをしのぎ...
吉川英治 「新書太閤記」
...鎬(しのぎ)を削(けず)っていましたが...
吉川英治 「新書太閤記」
...必死一千の鎬(しのぎ)の火...
吉川英治 「新書太閤記」
...お寒さしのぎに」お次はそこへ酒を出しておいてから...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...どうやらしのぎをつけ...
吉野秀雄 「ひとの不幸をともにかなしむ」
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