...その頃から私とは段々疎遠となって余り往来しなくなったゆえ...
内田魯庵 「斎藤緑雨」
...「私はもう何も信じる気がしなくなつた...
太宰治 「お伽草紙」
...歌舞伎(かぶき)を見る気もしなくなった程(ほど)なのだ...
太宰治 「フォスフォレッスセンス」
...しかし結局こんな事から出入りをしなくなってくれたらいい塩梅(あんばい)だと思っていたのに色男を台無しにされては素直にあきらめきれなかったものかまた明くる日からずうずうしくも平気で稽古にやって来たのでそれならば本気で叩(たた)き込(こ)んでやる真剣の修業に堪(た)えるなら堪えてみよとにわかに態度を改めてピシピシと教えた...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...妻はいつともなく避妊具を使用しなくなった...
外村繁 「澪標」
...そこで自由黨は次第に板垣伯の指導に滿足しなくなつた...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...もう屋敷の中を遊び廻ることもしなくなった...
豊島与志雄 「楠の話」
...すっかり口にしなくなった...
豊島与志雄 「自由人」
...八っちゃんが主人だか判然しなくなる...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...鹿の肉一きれ口にしなくなってから...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...ハッキリとしなくなったが...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...石山も阿部も報告をしなくなったとみえて...
宮嶋資夫 「恨なき殺人」
...婦選案などは議会にとり上げられさえもしなくなって来た...
宮本百合子 「現実に立って」
...夜ふかしを余りしなくなったききめだとすると...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...よく眠れるようになりました私はこれまでのように頭痛がしなくなりました私は空に浮いたひとかたまりの雲のように自由ですなぜならば...
三好十郎 「殺意(ストリップショウ)」
...しかし私はその日から父の金箪笥に手をふれることをしなくなった...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...もうがんもどきとからかうようなことはしなくなった...
山本周五郎 「季節のない街」
...「そう自分ばかり責めるな、おまえはまだ娘なんだ、みだらな気持があるなしにかかわらず、些細(ささい)なことにも自分の身をまもろうとするのは、娘として当然なことじゃないか、当然なことだろうとおれは思う」と茂次は云った、「だから、こんなときに云うのはおかしいが、おまえが亭主を持ち、子の親になれば、そういう思いちがいも、しなくなり、子供たちともうまくゆくんじゃあないだろうか」おりつは茂次を見た...
山本周五郎 「ちいさこべ」
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