...――山手(やまのて)線の電車の中に彼と目礼だけ交換(こうかん)した三重子はいかにもしとやかな女学生だった...
芥川龍之介 「早春」
...しとやかなお姿(すがた)の中(うち)に凛々(りり)しい御気性(ごきしょう)をつつまれた絶世(ぜっせい)の佳人(かじん)...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...なかなかしとやかな婦人(ふじん)で...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...しとやかな娘達は...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...……しとやかな姉さんが...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...しとやかながら冷かすように手をついた...
岩野泡鳴 「耽溺」
...いずれもしとやかないい人達であるという評判であったから...
海野十三 「四次元漂流」
...しとやかなこの乙女(おとめ)なら...
鈴木三重吉 「古事記物語」
...しとやかなその奥さんはやがて一揖ののちにお消えになつた...
高田保 「貸家を探す話」
...白娘子は許宣を見るとしとやかな女になって...
田中貢太郎 「雷峯塔物語」
...しとやかなしなを作って...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...しとやかな、恥を知ることの多い処女性の多分を認めるほど、かえって昨夜の変事が無惨(むざん)でたまらない...
中里介山 「大菩薩峠」
...しとやかな御婆さんだ...
夏目漱石 「倫敦消息」
...しとやかな身体つきで...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...しとやかな様子で入って来た...
久生十蘭 「魔都」
...見た所は純日本風のしとやかな奥様でしかなかつた...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...汚い卵屋とは似ても似つかぬしとやかな大学生風な青年になりすました...
松永延造 「職工と微笑」
...日本婦人があれ程しとやかな形の好い固有の服装を次第に捨てようとして居ると云ふ事は真実ですか...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
便利!手書き漢字入力検索