...いつものとおりの落ち着いたしとやかさでおぬいさんが茶を入れていた...
有島武郎 「星座」
...物腰のしとやかさ...
石川欣一 「比島投降記」
...だん/\家計が思はしくなくなつて後も四人の子の世話を一手でする取込んだ中に家中の内儀としての品位を保つだけのしとやかさは失はなかつた...
高濱虚子 「續俳諧師」
...日本の婦人などとも巧く交際してゆけるしとやかさと優しさとを...
谷崎潤一郎 「細雪」
...矢張妙子にも昔の日本娘らしいしとやかさがあることが分って...
谷崎潤一郎 「細雪」
...一本二銭の水仙が三輪開いた、日本水仙は全く日本的な草花だと思ふ、花も葉も匂ひも、すべてが単純で清楚で気品が高い、しとやかさ、したしさ、そしてうるはしさを持つてゐる、私の最も好きな草花の一つである...
種田山頭火 「行乞記」
...ジャックリーヌのしとやかさは...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...言葉使ひのしとやかさから思知られる真(まこと)の年齢(ねんれい)は...
永井荷風 「来訪者」
...彼等は生得(しやうとく)のしとやかさや...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...なげやりなしとやかさという姿勢で...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...ぎこちないしとやかさで腕をかまえながら...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...ぎこちないしとやかさで腕をかまえながら...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...爪紅(つまべに)をさしたようなうるわしい爪はずれ、品よく揃ったやさしい指――彼は自分のからだに、指先にさえもあの絵すがたにも見られない、より以上の美くしさ、しとやかさ、優美さが宿っているのをハッキリ知って思わずふたたび心に叫ぶのでした...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...不思議なしとやかさを持った人物はしずかに近づいて来て...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...舞台にいるときにも似たしとやかさで...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...いつも優しい暗がりの道をゆく馬のやうなしとやかさを持つてゐる女を私はしげしげ眺めた...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...おまえのしとやかさが...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...このしおらしさ・しとやかさ・あどけなさ・を乱し狂わせるのは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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