...親娘三人どうにかやってゆけます」そう言って決然として身を粉にして...
上村松園 「母への追慕」
...出来ない筈はありませんわ」小雪は決然として云い放つと...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...昔から仏教では、この一句を「法身偈(ほっしんげ)」または「縁起偈(えんぎげ)」などといっていますが、彼はこの言葉を聞くなり、決然として、永(なが)い間、自分の生命(いのち)とも頼んでおった、婆羅(ばら)門の教えをふり捨てて、ただちに心友の目連尊者といっしょに、釈尊のみ許(もと)に馳(は)せ参じ、ついに仏弟子となったのであります...
高神覚昇 「般若心経講義」
...決然として一向宗徒に加担する態度を明かにした...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...決然として我よりこれを破り信を夷狄(いてき)に失うべからず...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...決然として韓国に向ひたるは甚だ人意を強うするに足りき...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...決然としてジャン・ヴァルジャンに向かって進んでゆき...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...田山白雲は決然として...
中里介山 「大菩薩峠」
...決然として立ち上ると共に...
中里介山 「大菩薩峠」
...左五だけは決然として北海道へ落ち延びたのである...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...それを言はなきや――」平次が決然として立ち上がると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...こんなに恐ろしいやうに決然としてゐることがあらうか...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...決然としてニヤリ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...決然として実行すれば好いのだ...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...涙を払いながら決然として立去る...
夢野久作 「二重心臓」
...と決然として云ったよ...
横光利一 「旅愁」
...そして日傘(パラソル)と嚢(サツク)とを提(さ)げたわたしは決然として...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...やってやら」「鑢(やすり)は?」――彼女は決然として言った...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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