...しつこいようだけれども...
有島武郎 「片信」
...そのすばしつこい足で人がその前に投げてやつた紙の束にじやれつく...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...」「たとえば?」「しつこいな...
太宰治 「パンドラの匣」
...女はそのしつこいのに困りぬいて...
田山花袋 「田舎教師」
...あなたあまりしつこいから……...
徳田秋声 「黴」
...ちょっとここをおあけなすって」図々しい奴、しつこい奴、会いたくもない奴...
中里介山 「大菩薩峠」
...しつこい人だ、お前という人は...
中里介山 「大菩薩峠」
...自分の腹はなぜこうしつこい油絵のように複雑なのだろうと呆(あき)れたからである...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...こんな、しつこい、毒悪な、ねちねちした、執念深(しゅうねんぶか)い奴は大嫌だ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...しつこいほどセエラにつきまとうていました...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...電話を切ってこちらへ来るおせいに、さっきはどうもすみませんでした、なんにも知らないものだから、御無礼しました、一生のお願いですから、大将には内密に、と云いかけるのを、しつこいわね、一度聞いたら判っていますよ、前から大将からあんたのことは聞いて居ったし、こんなこと大将に云ったら、いっぺんであんたの仕事はおじゃんでしょうから、そんな気の毒なことはしませんよ、と吐いて捨てるように云って、おせいは台所の方へ行ってしまった...
火野葦平 「糞尿譚」
...あんまりしつこいじゃアないか...
広津柳浪 「今戸心中」
...二人が心中したというと直(す)ぐ怒る」「てめえこそもすのこととなると嫌にしつこいじゃねえか...
牧逸馬 「舞馬」
...好みの注文を出して……」「しつこいな...
牧野信一 「病状」
...若い母親は周囲の人たちのしつこい侮蔑と中傷とにさらされなければならなくなった...
宮本百合子 「傷だらけの足」
...また規律と真理の大敵であるところの・あの独りよがりの・思いあがった・しつこい・喧嘩腰の傲慢を憎むようにもなったのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...秋の末ながら今日の残暑というものは堪らないほどしつこい...
吉川英治 「黒田如水」
...四「べつに、面白いことではございません」七郎がいうと、「でも、なんじゃ」と、腕白少年は、しつこい...
吉川英治 「親鸞」
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