...さかなのしっぽが生(は)えるのよ...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「人魚の姫」
...あの時見た魚雷のしっぽのようなものは...
海野十三 「火星兵団」
...それからまたその宇陀(うだ)をおたちになって、忍坂(おざか)というところにお着きになりますと、そこには八十建(やそたける)といって、穴(あな)の中に住んでいる、しっぽのはえた、おおぜいの荒(あら)くれた悪者どもが、命(みこと)の軍勢を討(う)ち破ろうとして、大きな岩屋の中に待ち受けておりました...
鈴木三重吉 「古事記物語」
...まるで鼠の尻尾(しっぽ)のよう...
太宰治 「愛と美について」
...野暮(やぼ)な俗人というしっぽが...
太宰治 「風の便り」
...豚のしっぽを借りようとしたわけではなし...
太宰治 「パンドラの匣」
...しっぽり濡れて、二人は割なき仲となりにけりというのであるが、そんなバカげた話があって堪(たま)るものか! と私は考えていた...
橘外男 「雷嫌いの話」
...河馬と言うものの特徴を見せるために、その前後並びに側面から見た形、眼、耳、鼻、口、尻尾(しっぽ)、脚等の形態、水中にもぐって鼻づらだけ出した様子、鼻息で水を吹きとばす有様、水中で動くときに起る水の渦動、こういったようなものを十分に詳しく見せようと思っても動物はなかなか此方(こちら)の註文通りに動いてくれないし、またせっかく註文通りの部分なり挙動を示しても、その瞬間に観者の注意がそこへ向いていなければ何にもならない...
寺田寅彦 「教育映画について」
...それを無理に引ずり起して頭と腹と尻尾(しっぽ)を麻縄で高く吊るし上げて...
寺田寅彦 「鑢屑」
...しっぽりと抱いて...
直木三十五 「三人の相馬大作」
...尻尾(しっぽ)の曲がり加減...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...頭から尻尾(しっぽ)まである魚を飯の菜にすると云う事は久しくない事なので...
林芙美子 「清貧の書」
...フィリップスは既に連中のしっぽを掴んでいる...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...あの贅沢な飾りのついた・わが婦人たちの頭から垂れ下る・襞をとったビロードの・長いしっぽ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...上着(うわぎ)はキラキラ輝(かがや)くほど赤く、胸(むね)は白く、前足は黒(くろ)、そして、しっぽがまた、鳥のはね毛のようにふさふさしていました...
セルマ・ラーゲルレーヴ Selma Lagerlof 矢崎源九郎訳 「ニールスのふしぎな旅」
...彼の尻尾(しっぽ)でもつかまえてと考えても...
吉川英治 「鍋島甲斐守」
...額からずっと尻尾(しっぽ)の先まで...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
...落着かなくなって尻尾(しっぽ)を振るでもない...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
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雪混じりの雨