...四海兄弟みんな凡庸な人間ばかりになったというユートピアを夢みる人たちには徹底的な災難防止が何よりの急務であろう...
寺田寅彦 「災難雑考」
...支配層全般ばかりでなく凡庸な民衆にとっても評判がいいのである...
戸坂潤 「思想動員論」
...尤も常識を単に凡庸な不明晰な悟性だなどと考えてはならぬ...
戸坂潤 「思想としての文学」
...博士の「日本精神の哲学」は併しながら極めて凡庸なものだと批評しないわけには行かない...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...中庸で凡庸なものなのである...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...凡庸な役者は、台詞(せりふ)の意味には気もかけず、ただ台詞回しにばかり注意し、聴衆に及ぼすその効果を、得々として細心に見守っているものである...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...人々の凡庸なこと...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...もっとも凡庸な者どもも権力を得るときには...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...幸福にたいする彼女の凡庸な能力にふさわしいものではなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...凡庸な途を進むよりも...
豊島与志雄 「ヒューメーンということに就て」
...またしてもわき上ってきた――人生のある明るい凡庸な子に対する...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「餓えた人々(習作)」
...わかるところもあるでしょう? しかしそこには何か凡庸なものもあります...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...凡庸なしらべならば...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...そこには知るに値する事実や凡庸ならざる考察が充満している」...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...敢えて詩人の凡庸なることを許さず...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...この世には幾多の凡庸な者があって...
柳宗悦 「民藝四十年」
...けわしい世潮にはとても抗しえない凡庸な大将だった反面...
吉川英治 「随筆 新平家」
...凡庸なご隠居さまなら知らぬこと...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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