...この頃以後は肖像も無数に出来たようであるがまた実に凡庸な作が多い...
高村光太郎 「本邦肖像彫刻技法の推移」
...いままでどおりの美しいものを美しく画く式の凡庸なタッチで画いていました...
太宰治 「人間失格」
...四海兄弟みんな凡庸な人間ばかりになったというユートピアを夢みる人たちには徹底的な災難防止が何よりの急務であろう...
寺田寅彦 「災難雑考」
...支配層全般ばかりでなく凡庸な民衆にとっても評判がいいのである...
戸坂潤 「思想動員論」
...「人間学的」文学論の諸々の凡庸な低級さなどに...
戸坂潤 「思想としての文学」
...決して凡庸な自然科学専門家に出来ることではない...
戸坂潤 「思想としての文学」
...そしてこういう生活には、その背景として、父祖から伝えられてる少しの財産と、凡庸な家長とが、予想されるものである...
豊島与志雄 「坂田の場合」
...その凡庸な性格を...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...作家たちがみな凡庸な故であろうか...
豊島与志雄 「長篇小説私見」
...最も凡庸なものであってもいい...
豊島与志雄 「ヒューメーンということに就て」
...凡庸な君主は細工をするやうになり...
内藤湖南 「支那史學史概要」
...探偵小説は凡庸な作者には書けないが...
平林初之輔 「探偵小説の世界的流行」
...(一八一六年)*「遺憾ながら世の凡庸な者たちは巨匠の作品の真の美を理解せずにその欠点を模倣する...
ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン Ludwig van Beethoven 片山敏彦訳 「ベートーヴェンの生涯」
...凡庸な小説家は評価しないことにしている...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...凡庸な芸術家ではかへつて及ばなかつた「特異」があつたわけになる...
三宅周太郎 「中村梅玉論」
...凡庸な者への否定を伴うなら...
柳宗悦 「民藝とは何か」
...彼は凡庸な詩人のやうに...
横光利一 「冬彦抄」
...すると、凡庸な彼は、「いやいや、魏のほうが、はるかに美味もあるし、気候もよいから、べつに蜀を思い出すようなこともありません」と、いっこう無感情に答えたということである...
吉川英治 「三国志」
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