...なんだかしっくりしないところがあって...
上村松園 「女の話・花の話」
...眉を落としたりしたのにしっくりします...
上村松園 「好きな髷のことなど」
...とりもなおさず双方がしっくりと合って互いに客となり主となり渾然(こんぜん)として一つの感じとなっているのであります...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...甘(うま)くしっくりと行かないと思ったから頼みもしなかった...
近松秋江 「別れたる妻に送る手紙」
...それにできるだけしっくり適応するように努力しまた少なくも部分的にはそれに成効して来たものであることには疑いがないであろうと思われる...
寺田寅彦 「日本人の自然観」
...お庄はしっくり体に合っていない洋服などがおかしかった...
徳田秋声 「足迹」
...海水着一枚の半裸体で――月夜にしては変だけれどそれがしっくり調和していた――いつまでもじいっと...
豊島与志雄 「月明」
...その粗末なみなりがしっくり身体につくほど...
豊島与志雄 「道化役」
...上から絽縮緬の羽織をしっくりとまとい...
豊島与志雄 「反抗」
...そのお話としっくり感じの合うような私たちの屋敷だったからでもありましょう...
豊島与志雄 「幻の園」
...いまだにしっくり反(そり)が合わずにいるのではあるまいか...
夏目漱石 「行人」
...また友人たちがいなくてもしっくりした気持にはなれず...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「判決」
...しっくりと調和がとれているので...
久生十蘭 「キャラコさん」
...何うもしっくり来ない...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...このように長い海藻でないとこの歌にはしっくりあわない...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...第一は歌舞伎風の衣裳背景から出る雰囲気と西洋音楽とがしっくりとけ合わない...
三浦環 「お蝶夫人」
...明るい月夜にはしっくり合っています...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...自分はこの二つのもののしっくりと結び合っているか否かによって...
柳田国男 「こども風土記」
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