...頭の中の歯車がどこかしっくり合わないような――しかもそのしっくり合わない向うには...
芥川龍之介 「疑惑」
...水気をしっくりと滲み込ませるために刷毛で刷いた上を濡れ布巾で颯(さ)っ颯っと擦ると具合がよくなります...
上村松園 「昔のことなど」
...しっくり適合するとしたら...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...痩せ形で西洋人のようにスーツがしっくりとよく身についている...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「情鬼」
...その音(ね)は彼の気分にしっくり調和した...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...しっくり行かなくなって...
太宰治 「誰も知らぬ」
...乞食頭(こじきがしら)のピーチャムのする芝居にはどうも少ししっくりしないわざとらしさを感じる...
寺田寅彦 「映画雑感(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...さまざまなものを豊富にしっくりと抱擁してる都市...
豊島与志雄 「北京・青島・村落」
...しっくり身について...
豊島与志雄 「ヘヤーピン一本」
...七面鳥を思わせる彼の首を絞めているネクタイといまいちしっくりと合っていない...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...しっくりゆこうはずがないので...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...ちょうど具合良くしっくりと頸にかかって...
北條民雄 「いのちの初夜」
...何か周囲の事物としっくりしない...
堀辰雄 「菜穂子」
...このように長い海藻でないとこの歌にはしっくりあわない...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...いかが? 字に書くとしかし條という字と桃という字とは感覚の上でしっくりしませんね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...春の絃楽は皆しっくり他に合ってゆかねばならぬものであるが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...しっくり合っていないような感じです...
セルマ・ラーゲルレーヴ Selma Lagerlof 矢崎源九郎訳 「ニールスのふしぎな旅」
...幕府との折り合いもしっくりしない...
山本周五郎 「山彦乙女」
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