...したり顔に申したは...
芥川龍之介 「きりしとほろ上人伝」
...したり顔にいみじう侍(はべ)りける人...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...したり顔の批判を与えるかも知れないが...
太宰治 「織田君の死」
...したり顔して教える苦労人が多いけれども...
太宰治 「チャンス」
...したり顔に腕組みなんかしている奴は...
太宰治 「鉄面皮」
...したり顔して落ちついた...
太宰治 「八十八夜」
...二寸ほどの列車! おい、見ろみろ、はっはっは、何てしたり顔の、こましゃくれた爬虫類だろう!NOW OVER Dungeness.谷・巨木・まっくろな突起...
谷譲次 「踊る地平線」
...手曳きをする時佐助は左の手を春琴の肩(かた)の高さに捧(ささ)げて掌を上に向けそれへ彼女の右の掌を受けるのであったが春琴には佐助というものが一つの掌に過ぎないようであったたまたま用をさせる時にもしぐさで示したり顔をしかめてみせたり謎(なぞ)をかけるようにひとりごとを洩(も)らしたりしてどうせよこうせよとはっきり意志を云い現わすことはなく...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...侍僕頭がしたり顔に...
ツルゲーネフ 神西清訳 「はつ恋」
...二の間違いを見付けてそれをさもしたり顔に蔭で云いふらすのなどもその類であるかもしれない...
寺田寅彦 「徒然草の鑑賞」
...逃げ出したり顔を赤くしたりしていると...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...グッと自分の口中へ入れて見せてのしたり顔...
中里介山 「大菩薩峠」
...面白かった事、愉快であった事は無論、昔の不平をさえ得意に喋々(ちょうちょう)して、したり顔である...
夏目漱石 「草枕」
...したり顔に振り廻しているのかも知れない...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...お慈悲を願ってやるぜ」万七はすっかりしたり顔です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...花房はしたり顔に父の顔を見た...
森鴎外 「カズイスチカ」
...「それでいいわ」彼女もしたり顔に頷き返し...
山本周五郎 「山彦乙女」
...したり顔して月江の供について行く...
吉川英治 「江戸三国志」
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