...したり顔にいみじう侍(はべ)りける人...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...したり顔に答えました...
芥川龍之介 「竜」
...居合わせてる者らには半分も解らないような事をしたり顔にいい聞かした...
有島武郎 「カインの末裔」
...聴水はしたり顔にて...
巌谷小波 「こがね丸」
...それこそ刻舟求剣のしたり顔なる穿鑿に近い...
太宰治 「お伽草紙」
...友人、したり顔にて、あれがあいつの悪い癖、惜しいものだ、と御述懐...
太宰治 「斜陽」
...したり顔して教える苦労人が多いけれども...
太宰治 「チャンス」
...厭世(えんせい)だの自暴自棄だの或(ある)いは深い諦観(ていかん)だのとしたり顔して囁(ささや)いていたひともありましたが...
太宰治 「鉄面皮」
...そしてしたり顔に言った...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...面白かった事、愉快であった事は無論、昔の不平をさえ得意に喋々(ちょうちょう)して、したり顔である...
夏目漱石 「草枕」
...お慈悲を願ってやるぜ」万七はすっかりしたり顔です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...この鑑定に間違いはあるめえ」朱房の源吉は本当にしたり顔でした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...みんなしたり顔で生きている...
林芙美子 「新版 放浪記」
...したり顔で偉らそうな口をきいたが...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...そちにはもうひとりの男の子があるはずだ」「あ、いや」「ないというのか」「まこと、よそには本年十一と相なる不知哉丸(いさやまる)と申すのが、あるにはあるのでございますが」「それみい!」と、したり顔に...
吉川英治 「私本太平記」
...むしろ首級の傍らにしたり顔して控えていた訴人(そにん)の男に振り下ろされたろうと考えたほうが...
吉川英治 「新書太閤記」
...したり顔の同心が...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...そして柳生様のお邸にいる木村助九郎様からここに、御返事をもらって来ました」懐(ふところ)の奥のほうから、返書の一通を出して、したり顔をした...
吉川英治 「宮本武蔵」
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