...下腹(したっぱら)へ響いて...
泉鏡花 「歌行燈」
...役者の下端(したっぱ)だの...
泉鏡花 「開扉一妖帖」
...それに学問が博くてしたっぱな人間でないということが解った...
田中貢太郎 「胡氏」
...「男は、どんな奴だ」「俳優(やくしゃ)だな、したっぱの、品川あたりで見かけたことがあるのだ」「壮(わか)いか」「二十二三と云うところだ」「二人で宜(よろ)しくやってるのか」「婆さんが跟(つ)いて来てるのだ」「どんな婆さんだ」「どんなって、俺(おいら)が知ってる婆さんだ、お杉って云うのだ、厭(いや)なばばあだ」「それじゃ、三人で飲んでるのか」「婆さんは、次の室(へや)で、一人で飲んでるのだ、あのばばあ、酒くらいだ」「どうして知ったのだ」「婆さんを、廊下で見かけたから、そっと往って覗(のぞ)いたのだ」「どこだ」「上の段の、あの湯殿(ゆどの)のついた室(へや)があるだろう、あそこだ」「そうか」岡本は考えこんだ...
田中貢太郎 「春心」
便利!手書き漢字入力検索