...壜(びん)の口からお酒を一雫(ひとしずく)と思いましたが...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
...つめたいしずくが...
江戸川乱歩 「仮面の恐怖王」
...真赤なしずくが垂れているのだ...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...もう水が一(ひ)としずくもありませんでした...
鈴木三重吉 「黄金鳥」
...マデレーヌの近くの一流のカフェーで飲んだコーヒーのしずくが凝結して茶わんと皿(さら)とを吸い着けてしまって...
寺田寅彦 「コーヒー哲学序説」
...端艇涯(きし)をはなるれば水棹(みさお)のしずく屋根板にはら/\と音する...
寺田寅彦 「東上記」
...流れ出た血のひとしずくを実験用ピペットで吸い取り...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...無瑕(むきず)な紙面に大きなインキの雫(しずく)が落ちかかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...滴(しずく)が時々落ちた...
直木三十五 「南国太平記」
...やがて瞬(しばたた)く睫(まつげ)を絡(から)んで一雫(ひとしずく)の涙がぽたりと膝(ひざ)の上に落ちた...
夏目漱石 「虞美人草」
...脚部を酒の雫(しずく)で湿布したりして行手の径のための大事をとった...
牧野信一 「ゼーロン」
...旅人などの笠の雫(しずく)を見て山は霧深からんといへるにや...
正岡子規 「人々に答ふ」
...とつぜんわたしたちは手に温(あたた)かいしずくの落ちるのを感じた...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...雨露の雫(しずく)に熟し腐るを山賤見出して持ち返り...
南方熊楠 「十二支考」
...他人がすぐれたふうに娘をかしずく様子を見ると...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...ポトリと襟(えり)もとに落ちてくる雫(しずく)のつめたいこと...
吉川英治 「神州天馬侠」
...滴(したた)る清水の一ト雫(しずく)もない...
吉川英治 「新・水滸伝」
...涙が一滴(ひとしずく)...
吉田甲子太郎 「秋空晴れて」
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