...下浦に寄航しけるに...
大町桂月 「月の東京灣」
...曾て百尋の繩を下しけるに...
大町桂月 「十和田湖」
...ベンチに腰おろしけるが...
大町桂月 「冬の榛名山」
...われ針を以て一々之をつぶしけるが...
大町桂月 「北條より一ノ宮へ」
...悲(かなしみ)と喜(よろこび)と両行(りやうかう)の涙(なみだ)をおとしけるとぞ...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...此事こゝかしこに伝(つた)へ聞(きこ)えて話柄(はなしのたね)としけるが...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...故レ教えしままに少し出でましけるに備さに其言の如くなりしかば...
高木敏雄 「比較神話学」
...「我翁(わがおう)行脚(あんぎゃ)の頃伊賀越(いがごえ)しける山中にて猿に小蓑を着せてはいかいの神(しん)を入(いれ)たまひければ……」つまり芭蕉が閑寂趣味に立脚したことを推称しているのであります...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...あけ暮しける我身なりしを」とあるが誠にそうだ...
新渡戸稲造 「イエスキリストの友誼」
...世にあさましき終りを爲しける後は...
樋口一葉 「琴の音」
...お寺の女房なら大黒さまと言ふのだなどゝ取沙汰しける...
樋口一葉 「たけくらべ」
...虫干すとてかびくさき反古どもあまた取出しける中に...
樋口一葉 「反古しらべ」
...ひたすらに重井(おもい)の来阪(らいはん)を促(うなが)しけるに...
福田英子 「妾の半生涯」
...俵藤太とぞ申しける...
南方熊楠 「十二支考」
...ねずとは大黒天神を勧請しけるにや...
南方熊楠 「十二支考」
...唐国(からくに)に名を残しける人よりもゆくへ知られぬ家居(いへゐ)をやせんと源氏は口ずさまれた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「また欠唇(いぐち)のをこなる業(わざ)しけるよ...
森鴎外 「文づかひ」
...月満ちて玉の如き男子を生み落しけるが...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
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