...もう百舌のことなぞは忘れて了ったらしく、私の方にパンを差し出して、しきりに「あん、あん、あん」とうなづいている...
石川欣一 「山を思う」
...しきりについたり消えたりしはじめた...
海野十三 「火星兵団」
...つづいて警笛(けいてき)がしきりに鳴る...
海野十三 「超人間X号」
...木村派はしきりに流言を放って...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...先程から私がしきりに眺めていたことを...
豊島与志雄 「小説中の女」
...がんりきの百はしきりに勇みをなして...
中里介山 「大菩薩峠」
...こんな時には力になりますのにとしきりに嫁々と繰り返して大に余を困らせた...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...水をつかふ音がしきりにしてゐた...
林芙美子 「風媒」
...船は破(や)れ船、船頭は片目、艫(とも)の垢(あか)引きゃ、カサ頭船頭の息子らしく、十二三の男の子が、竹ポンプで、しきりに、艀にたまった垢水を汲みあげている...
火野葦平 「花と龍」
...しきりに水ものを飲む...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...しきりに考へました...
牧野信一 「愚かな朝の話」
...また一方には本家へでも行つて一息ぬきたいやうな誘惑がしきりにするのであつた...
水野仙子 「醉ひたる商人」
...もう苦しい経験はし尽くしたような私ですからしきりに出家したい心も湧(わ)きますが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...しきりにビールをすすめてから...
山本周五郎 「青べか物語」
...吉川氏夫妻をしきりに撮影する)どうも...
吉川英治 「折々の記」
...しきりに結果を待ちわびていたらしい...
吉川英治 「三国志」
...すると一族の薬師寺公義(きんよし)がそれへ来てしきりに諫(いさ)めた...
吉川英治 「私本太平記」
...ヒュッとしきりに矢うなりを切っていると...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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