...これはしきたりから言えば...
梅崎春生 「狂い凧」
...ここのしきたりがあります」「そういう遊びは法律で禁止されてるのか」「そうじゃありませんがね...
高見順 「いやな感じ」
...その頃神仏混淆(こんこう)であった従来からの習慣(しきたり)が区別されることになった...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...そう昔風なしきたりを固守するまでもないのだけれど...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...すべては古いしきたり通りに...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...すまひよりはじめて事におきて優にはづかしきけしきたり...
中里介山 「大菩薩峠」
...年々これを行はなければならないといふしきたりが...
牧野信一 「夜の奇蹟」
...しきたりのことも何も知らない海辺の連中にとつては...
牧野信一 「夜の奇蹟」
...しきたりに倣はんとするにても無く只自己が美と感じたる趣味を成るべく善く分るやうに現すが本來の主意に御座候...
正岡子規 「歌よみに與ふる書」
...枠内のしきたりによって悲劇の終末へまで運ばれてゆくのが...
宮本百合子 「鴎外・芥川・菊池の歴史小説」
...君臣のしきたりに対する態度の対照を面白いと思って佐橋甚五郎という短篇を書いたと思われる...
宮本百合子 「鴎外・芥川・菊池の歴史小説」
...三年のあいだ消息を絶っては人はもはやあたらしく婚家のうたげに列(つら)なってもいいことに平安朝のしきたりはなっていた...
室生犀星 「津の国人」
...まったく微力のためか無頓着のためか(我々の足もとにあり・我々の手の中にあり・人生の習慣(しきたり)にきわめて密な関係のある・事柄を無頓着に扱うというのは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...珍しいしきたりがあるということは感じられるが...
柳田国男 「年中行事覚書」
...酒手を当然のしきたりなどと云うからは...
山本周五郎 「雪の上の霜」
...しきたりでございます」重太夫の唇にうす笑いがうかんだ...
山本周五郎 「若き日の摂津守」
...土地(ところ)の風習(しきたり)にしたがって...
吉川英治 「私本太平記」
...而(しか)もその晩はお通夜なのですがこの辺は宗旨の関係上が今でも土葬のしきたりだそうで身よりもないし結局同僚だけで簡単な不気味なお通夜をすまし人夫を頼んで細君の墓場のよこを掘ったのですが...
蘭郁二郎 「穴」
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