...ただもう「慣例(しきたり)」に従わぬよう...
太宰治 「人間失格」
...ちょっと長い間の習慣(しきたり)を変えようという気にもなれなかったのであった...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...その古い悪いしきたりとは何であるかといふことになると...
新美南吉 「耳」
...一般にわが国の昔からのしきたりでは...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...昔からのしきたりで...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...そして常々吾家のしきたりに歯がみをしてゐるのだから鶴を追ふにしてもまさか祖父のしたやうな真似をしてゐるわけではあるまいと樽野は思つてゐたのだつたが...
牧野信一 「鶴がゐた家」
...何ういふわけだか昔からのしきたりで...
牧野信一 「鶴がゐた家」
...此詞は斯うは言はず必ず斯ういふしきたりの者ぞなど言はるゝ人有之候へどもそれは根本に於て已に愚考と異り居候...
正岡子規 「歌よみに與ふる書」
...この詞(ことば)はこうは言わず必ずこういうしきたりのものぞなど言わるる人有之(これあり)候えどもそれは根本においてすでに愚考と異(ことな)り居(おり)候...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...世間のしきたりから云えば十分にわがままに暮しているはずの伸子がなぜその上そのように身もだえし...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第六巻)」
...枠内のしきたりによって悲劇の終末へまで運ばれてゆくのが...
宮本百合子 「鴎外・芥川・菊池の歴史小説」
...平民的でありながら動かしがたい身分関係とそのしきたりにしばられている...
宮本百合子 「傷だらけの足」
...人道のしきたりだったことを守ったためであった...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...我々の裁判のしきたりである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...お弟子でも師匠から独立するのが一般のしきたりになっていたようだ...
柳田国男 「故郷七十年」
...酒手を当然のしきたりなどと云うからは...
山本周五郎 「雪の上の霜」
...代々住持しきたり...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...ただ仏祖と仏祖とのみ即心是仏しきたり...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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