...書いてある事にはところどころ僕の持つ常識では判断しかねるような所があります...
有島武郎 「或る女」
...おふくろは六年も留守にしていた俺がいとしくって手放しかねるようだが...
有島武郎 「星座」
...それさえ判断しかねるほど...
海野十三 「ゴールデン・バット事件」
...チョット想像しかねる...
大杉栄 「獄中消息」
...まことに申しかねるけれども...
谷崎潤一郎 「細雪」
...私の一存ではお答え致しかねることもありますから...
谷崎潤一郎 「細雪」
...大河内氏の説明から判断しかねるのである...
戸坂潤 「読書法」
...辰代も我慢しかねることがあった...
豊島与志雄 「変な男」
...この二百石は頂戴しかねる...
直木三十五 「寛永武道鑑」
...洋服の身なりだけは相応にして居ながら其職業の推察しかねる人相の悪い中年者が...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...纏めるというのは黒白(こくびゃく)の決しかねる事柄(ことがら)について云うべき言葉だ...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...二十三にも成ッてお袋一人さえ過しかねるそんな不甲斐(ふがい)ない私をかばって母親さんと議論をなすったと...
二葉亭四迷 「浮雲」
...――が要するに彼の行動のむら気はどうも私には理解しかねるのであった...
エドガア・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「群集の人」
...語気は反対に――われながら統御しかねるほどしらじらしかった...
本庄陸男 「石狩川」
...もうその下をもぐって往来しかねるようになったので...
宮本百合子 「新しきシベリアを横切る」
...この万太郎には彼の心持が解(げ)しかねる」「何しろ...
吉川英治 「江戸三国志」
...そして叔父の意を解しかねるといった顔つきで抗弁(こうべん)した...
吉川英治 「新書太閤記」
...性善坊や覚明さえ手の下しかねるほどな不気味な傷口を洗ってやった...
吉川英治 「親鸞」
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