...先刻しかつめらしい顔をした叔父(おじ)はもう白痴のように口をあけたままで薄笑いをもらしながら葉子を見つめていた...
有島武郎 「或る女」
...七人のしかつめらしい男が(私もその中の一人だった)態々(わざわざ)其為(そのため)にしつらえた「赤い部屋」の...
江戸川乱歩 「赤い部屋」
...しかつめらしい顔をしていました...
江戸川乱歩 「奇面城の秘密」
...しかつめらしい背広服を着て...
江戸川乱歩 「黒蜥蜴」
...しかつめらしい召使頭が彼を見知っていて...
スティーヴンスン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」
...しかつめらしい名作鑑賞を行おうとしているのではなく...
太宰治 「女の決闘」
...ここまで彼の弁論が進んで来た時に裁判長閣下は言を挟んで(あたかも彼の言ったことが真実ではなかったかのようにしかつめらしい顔をしながら)...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...この作のしかつめらしい感傷性をきらっていたクリストフは...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...」ルーサンはますますしかつめらしい様子になり...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...それを輔ける・しかつめらしい老獪な上卿・孔叔圉(こうしゆくぎよ)(自分の姉の夫に當る爺さんだが)の下で...
中島敦 「盈虚」
...しかつめらしい顔をして...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...しかつめらしい顔して出て来てる...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...しかつめらしいようすをつくりながら...
ペロー Perrault 楠山正雄訳 「猫吉親方」
...わたしはなるべくかれと同じようなしかつめらしい言い方でやろうと努(つと)めた...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...しかつめらしい顔をして...
三好十郎 「恐怖の季節」
...それがいかめしく「ご承知の通り」とか「皆さんすでに知っておられるように」とかいってしかつめらしい言葉を用いはじめたのは...
柳田国男 「故郷七十年」
...中からしかつめらしい紙幣が出て来た...
横光利一 「夜の靴」
...しかつめらしい顔をしたほうが立ち止まって...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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