...」然しお鳥は、氣を利かしたつもりで、ひそかに自分の掛りの副院長に相談し、見ただけの容態を云つて、同病院で精神病受け持ちの醫者に、それとなく、診察に來て貰つた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...かの山長(やまをとこ)堂内に苧幹(をがら)をちらしおく例(れい)なり...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...若しお前達二人のうち一人でも氣が進まぬやうなら必ず心配なく斷つて貰ひ度い...
高濱虚子 「續俳諧師」
...うつむいている少し萎(しお)れかけた花は...
太宰治 「古典風」
...あの時分にはこの匂故にひとしお憎らしかった猫が...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...少しお借り申したいなんてね...
徳田秋声 「足迹」
...しおらしさとがあった...
徳田秋声 「黴」
...土間(どま)にはちゃんと塩鮭(しおざけ)の二枚もつるしてある...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...さっきからあからめし顔はひとしお紅(あこ)うなりて浪子は下向きぬ...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...誠一のくしゃみをよいしおに引き下がったのだった...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...私が確認に行こう」「もしお考えがおありでしたら...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...もしおばあさんがぬすまれた肉の代価(だいか)を請求(せいきゅう)じたら...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...うしおのせいであろう...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...ブハワバール市を侵しおよそ四百人を殲(ころ)し...
南方熊楠 「十二支考」
...これは新田義興(よしおき)が...
柳田國男 「日本の伝説」
...この日の高田は凋(しお)れていた...
横光利一 「微笑」
...何卒今宵はこのままお暇下しおかれとう存じまする」「玄蕃が浪々のうちはとにかく...
吉川英治 「剣難女難」
...ご本名を施恩(しおん)さまと仰っしゃいますんで」「ふウむ...
吉川英治 「新・水滸伝」
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