...ざらりと外套の袖の揺れたるのみ...
泉鏡花 「伊勢之巻」
...櫃台(デスク)の上にざらりと置き...
魯迅 井上紅梅訳 「阿Q正伝」
...髷(まげ)には油(あぶら)が能(よ)く乘(の)つて居(ゐ)て上手(じやうず)掛(か)けた金房(きんぶさ)が少(すこ)しざらりとして動搖(ゆらめ)いた...
長塚節 「土」
...そつけない杉(すぎ)の木(き)までが何處(どこ)から枝(えだ)であるやら明瞭(はつきり)とは區別(くべつ)もつかぬ樣(やう)な然(しか)も燒(や)けたかと思(おも)ふ程(ほど)赤(あか)く成(な)つて居(ゐ)る葉先(はさき)にざらりと蕾(つぼみ)が附(つ)いてこつそりと咲(さ)いて畢(しま)つた...
長塚節 「土」
...疊(たゝみ)には八本(ほん)の紺(こん)の寶引絲(はうびきいと)がざらりと投(な)げ出(だ)された...
長塚節 「土」
...波が其巌を越えてざらりと白い糸を懸ける...
長塚節 「隣室の客」
...マトレスの粗木綿(デニム)のざらりとした感触...
久生十蘭 「肌色の月」
...鹿礪石(ろくといし)のざらりとした肌理(きめ)...
山本周五郎 「柳橋物語」
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