...いずれもいずれも最後の飼葉(かいば)としていま当てがわれた飼桶(かいおけ)をざらざらさも忙しそうに音をさせてねぶっている...
伊藤左千夫 「去年」
...顔についた土埃のため、ざらざらとした...
梅崎春生 「桜島」
...ざらざらすべる斜面を下へおりていったのである...
海野十三 「宇宙戦隊」
...その跡にざらざらの実を粒立たせているのが見える...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...コンクリイトのように細かくざらざらに固形化している表面が...
谷譲次 「踊る地平線」
...」こう云って男のざらざらした手が...
谷崎潤一郎 「秘密」
...再びざらざらした男の手が私を導きながら狭そうな路次を二三間行くと...
谷崎潤一郎 「秘密」
...陽やけしてざらざらしてるくせに...
豊島与志雄 「男ぎらい」
...あのざらざらした舌でなめるのだから...
豊島与志雄 「文学以前」
...ざらざらの砂が殆んど垂直の斜面をなして...
豊島与志雄 「道連」
...一面にざらざらする...
夏目漱石 「坑夫」
...するとざらざらと当ったものが...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...彼はその不規則な筋を指の先でざらざら撫(な)でて見た...
夏目漱石 「道草」
...割(さ)かれた肉とガーゼとが擦(こす)れ合(あ)ってざらざらするような心持がした...
夏目漱石 「明暗」
...一枚はづれし溝板のひまよりざらざらと翻(こぼ)れ入れば...
樋口一葉 「にごりえ」
...なにげなく握った妻の手はひどく荒れてざらざらとしていた...
山本周五郎 「日本婦道記」
...ざらざらと煤(すす)が襟元へこぼれたので...
吉川英治 「銀河まつり」
...上下何百丈かにわたるざらざらとした崖を横に切って紐の様な径がついているのだが...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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