...……ざらざらと藁が揺れて...
泉鏡花 「悪獣篇」
...銀貨の小粒なのは指からざらざらと溢(こぼ)れたと言う...
泉鏡花 「怨霊借用」
...ざらざらすべる斜面を下へおりていったのである...
海野十三 「宇宙戦隊」
...ざらざらになったところを...
鈴木三重吉 「やどなし犬」
...やがてその底をざらざらと小石に当てながら流れに浮んだ...
田中貢太郎 「赤い土の壺」
...舵(かじ)が少し狂うと舟は蘆の中へずれて往って青い葉が船縁(ふなべり)にざらざらと音をたてた...
田中貢太郎 「水郷異聞」
...鉄棒はざらざらに錆びて居て...
谷崎潤一郎 「Dream Tales」
...ざらざらしたてのひらで私の背中を撫でているような気がするのだった...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...ところてんをざらざらにして磯の香をつけた...
豊島与志雄 「女と帽子」
...皮膚がかたくざらざらしていた...
豊島与志雄 「道化役」
...舌はざらざらに荒れてるし...
豊島与志雄 「囚われ人」
...私はともすれば谷のはうへ辷りかかるのを手足の先に力をいれてざらざらの岩に獅噛みつきながらやつとの思ひで肩にあたるところの瘤のうへへ攀ぢのぼつた...
中勘助 「銀の匙」
...この路地裏に引越した其日から押入の壁土のざらざら落ちるのが気になってならなかったが...
永井荷風 「花火」
...ざらざらの原因であるところの凹部と凸部との高さの差すなわち波の高さは...
中谷宇吉郎 「立春の卵」
...ざらざらした腮(あご)を...
夏目漱石 「門」
...私はその砂でざらざらする海水着をつけて...
堀辰雄 「麦藁帽子」
...撫でてみると口のまわりや顎(あご)がもうざらざらしていた...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...盤の下へこぼれたのを拾ってざらざらと惜気(おしげ)もなく仕舞いこんでしまう...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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