...まあざっと三種類に区別するのが至当なので...
芥川龍之介 「路上」
...彼をざっと写生した図を見せてやったら...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...町の昼の雑沓(ざっとう)をその中心から遠退(とおの)いた...
富ノ沢麟太郎 「あめんちあ」
...有り合せの金を持たしてやったばかりですよ」「有り合せ?」有り合せがざっと三百両...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...隠居所に有ったはずの金がざっと五千両...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...身上はざっと五万両...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...いつも用ありげに巷(ちまた)の雑沓(ざっとう)のなかを歩いていた...
原民喜 「火の唇」
...桶でもひっくりかえしたようにざっとばかり降り出した...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...客席ざっと満員だが...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...向島の雑鬧(ざっとう)は思いやられるので...
正岡子規 「病牀苦語」
...勝代はざっと二階の掃除(そうじ)をして...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...若い連中の雑鬧(ざっとう)に眺め入っている...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...では、御免(ごめん)こうむって、支度を――」雪之丞は、ざっと、舞台化粧を拭き落すと、かつら下地に、紫の野郎帽子、例のこのみの、雪持南天の衣裳、短い羽織をはおって、あらためて師匠に挨拶した...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...川添のご新造にざっと言っておいて...
森鴎外 「安井夫人」
...倦怠の跡をざっとかいつまんでみよう...
山本実彦 「十五年」
...昨夜の客のあとがざっと片づけてあるだけで...
山本周五郎 「さぶ」
...あられ降る飢餓(きが)の町のさまよいを――あの堺の抜け裏の雑鬧(ざっとう)を...
吉川英治 「大岡越前」
...ざっとであろうと...
吉川英治 「新書太閤記」
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