...ざっと浪が鳴って...
泉鏡花 「浮舟」
...樹齢はざっと千三百年にはなるだろうということだ...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...成る可(べ)く人目にかからぬように毎晩服装を取り換えて公園の雑沓(ざっとう)の中を潜(くぐ)って歩いたり...
谷崎潤一郎 「秘密」
...ごくざっと一と通りは読んでしまった...
寺田寅彦 「西鶴と科学」
...折からざっと吹ッ掛けて来た驟雨(しゅうう)に傘の用意のないのを...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...この頃の若い女はざっと雨が降ってくるのを見ても...
永井荷風 「十日の菊」
...これは私のわざっとお土産(みやげ)で...
長谷川時雨 「神田附木店」
...ここではざっと両人の関係を紹介するに止め...
久生十蘭 「魔都」
...部屋をざっと見渡した...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...夕食のあと六兵衛はざっと湯を浴び...
山本周五郎 「ひとごろし」
...諸門は雑沓(ざっとう)です...
吉川英治 「江戸三国志」
...約束はざっと以上のような条件であるが...
吉川英治 「銀河まつり」
...賑やかな雑鬧(ざっとう)の中には...
吉川英治 「新書太閤記」
...雑鬧(ざっとう)する駅路(うまやじ)の辻に立って...
吉川英治 「親鸞」
...朱雀(すじゃく)のあたりで火事のやむのを待っている雑鬧(ざっとう)の中で見とどけた一輛(いちりょう)の蒔絵輦(まきえぐるま)が...
吉川英治 「親鸞」
...黄楊(つげ)の荒歯(あらは)でざっと梳(と)いて...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...蹴上(けあげ)から三条口の目まぐるしい年の瀬の雑鬧(ざっとう)へ入ってゆくと...
吉川英治 「宮本武蔵」
...御覧の通り島が小さいのですから全体を廻るにしてもざっと半日あれば足りますよ」と云って...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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