...さわやかにもたげた頭からは黄金の髪(かみ)が肩まで垂(た)れて左の手を帯刀(おはかせ)のつかに置いて屹(きっ)としたすがたで町を見下しています...
有島武郎 「燕と王子」
...さわやかに晴れた青空の上からあたたかく照りかがやいて...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「旅なかま」
...軽い涼しさがさわやかに流れておるという点を出したいと思ったものですが...
上村松園 「虹と感興」
...あすの朝は気分(きぶん)もさわやかになるだろうから……」博士は親切(しんせつ)にすすめた...
ハーバート・ジョージ・ウエルズ 海野十三訳 「透明人間」
...さわやかに晴(は)れわたった日でしたが...
フョードル・ドストエフスキー 神西清訳 「百姓マレイ」
...病人の眼や魂をさわやかにする曙(あけぼの)の光に似た...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...残暑は全く去って単衣(ひとえ)の裾(すそ)はさわやかに重ねる絽(ろ)の羽織の袂(たもと)もうるさからず...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...さわやかに動く舌の根はどうも素人育ちではありません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...うつくしきものゝすべてをあつめたる其(その)うつそみは隠ろひしはやさわやかにいと花やかに笑(え)みましゝ...
長谷川時雨 「大塚楠緒子」
...それに比べるとアトリエの空気のほうがまだしもさわやかに思われた...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...岩肌をさわやかに吹き抜ける海風が浮かんでいた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...ふっくらとした頬(ほお)の感じがひどくさわやかに見えた...
本庄陸男 「石狩川」
...さわやかに金槌をひびかせ...
宮本百合子 「歌声よ、おこれ」
...冬がすぎて寒いながらも素足のたたみざわりがさわやかに思われて来たりする...
宮本百合子 「故郷の話」
...さわやかに軽く匂い茂っている浅い叢...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...殺して見ればいいんだ! ハハ! ハハ! (さわやかに...
三好十郎 「冒した者」
...残月のあるころで落ち着いた空の明かりが物をさわやかに照らしていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...さわやかにお受けとのみ思いのほか...
吉川英治 「私本太平記」
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