...さらりと屈託(くつたく)の拔(ぬ)けた状(さま)で...
泉鏡太郎 「艶書」
...さらりと消えてよ...
泉鏡花 「海異記」
...」平然な顔でさらりと言ってのけるその様に...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...ふうわりと押せばさらりと受ける...
豊島与志雄 「秦の出発」
...さらりと筋を通して考えるということがない...
中谷宇吉郎 「抗議する義務」
...煤(すす)けた障子がさらりと開(あ)く...
夏目漱石 「草枕」
...われ知らず布団(ふとん)をすり抜けると共にさらりと障子(しょうじ)を開(あ)けた...
夏目漱石 「草枕」
...突然風呂場の戸がさらりと開(あ)いた...
夏目漱石 「草枕」
...その身構えをさらりと投げ出して...
夏目漱石 「道草」
...さらりと受け流した...
久生十蘭 「蝶の絵」
...今見たがあゝさらりとやるべきではないと言ふ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...さらりと夜風が伝えて来た...
ホーフマンスタール Hugo von Hofmannsthal 木下杢太郎訳 「チチアンの死」
...見せかけの西洋文明がアルコールでさらり洗い落とされた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...さらりとカルメンに聞けなかった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...今は身どももさらりと心は解け申した...
本庄陸男 「石狩川」
...凍つた土にさらりとまた白く撒かれて...
水野仙子 「四十餘日」
...私共は、その時分謂わば財布も一つ、心も一つという工合で、必死の生活をやっていたのであったが、稲子さんは、この布団を背負って行ったということを、そのことがあって既に何日か経った後、ごくさらりと、何かの話の間に交えて私に話した...
宮本百合子 「窪川稲子のこと」
...且つ麻などのようなさらりとした材料を使わなくなった結果...
柳田国男 「木綿以前の事」
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