...さらさらさらと鳴っています...
梅崎春生 「Sの背中」
...枕のしたを清水がさらさら流れているようで...
太宰治 「ダス・ゲマイネ」
...人眼(ひとめ)に立つようになってからでは奉公人の口がうるさい今のうちならとかく繕(つく)ろう道もあろうと父親にも知らせずそっと当人に尋(たず)ねるとそんな覚えはさらさらないと云う深くも追及しかねるので腑(ふ)に落ちないながら一箇月(いっかげつ)ほど捨てておくうちにもはや事実を蔽(おお)い隠(かく)せぬまでになった...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...彼女が絹の着物をさらさらと鳴らせたり...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...さらさらと走るペン先と...
豊島与志雄 「聖女人像」
...さらさらと流れてる清い瀬には...
豊島与志雄 「田園の幻」
...眼の中がさらさらと揺いで...
豊島与志雄 「山吹の花」
...澄みきった山水がさらさらと流れてる渓流に出る...
豊島与志雄 「山吹の花」
...琴爪が糸のうへをさらさらころころとすべつてゆくのも...
中勘助 「銀の匙」
...飯綱の嶺にさらさらと初雪がふってきのうまで恐しげにみえた山の姿がなつかしやかになった...
中勘助 「島守」
...さらさら音を立てて茶漬(ちゃづけ)を掻込(かっこ)む姿を...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...さらさら左様な儀は……」「これ...
中里介山 「大菩薩峠」
...さらさらとさらさらと射してゐるのでありました...
中原中也 「在りし日の歌」
...土気(つちけ)というものは更々(さらさら)ない...
久生十蘭 「藤九郎の島」
...このうへ軍隊に御奉公なさる筋はさらさら之無かるべく存じ候...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...宝石を盗むためにそんなことをする必要はさらさらない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...その日はまっ白なやわらかな空からあめのさらさらと降る中で虔十がただ一人からだ中ずぶぬれになって林の外に立っていました...
宮沢賢治 「虔十公園林」
...さらさらと姓名を書いた...
山中貞雄 「武蔵旅日記」
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