...さらさら三方をカーテンで囲って...
泉鏡花 「薄紅梅」
...さらさらと鳴して行(ゆ)く...
泉鏡花 「瓜の涙」
...木の葉のさらさらとそよぐ音にも...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...」痩躯(そうく)、一本の孟宗竹(もうそうちく)、蓬髪(ほうはつ)、ぼうぼうの鬚、血の気なき、白紙に似たる頬、糸よりも細き十指、さらさら、竹の騒ぐが如き音たてて立ち、あわれや、その声、老鴉(ろうあ)の如くに嗄(しわが)れていた...
太宰治 「喝采」
...枕のしたを清水がさらさら流れているようで...
太宰治 「ダス・ゲマイネ」
...ほんとうのものからさらさらとほうり落して...
中井正一 「美学入門」
...竹はうるさげにさらさら身をゆする...
長塚節 「太十と其犬」
...初代川柳翁の「柳樽」に比肩する気は、さらさらないが、時事川柳という一つのジャンルを切りひらいたのは、私のささやかな自慢でもある...
野村胡堂 「胡堂百話」
...さらさらと洋紙は水にすべり落ち...
萩原朔太郎 「利根川の岸邊より」
...私の足もとでも二つ三つの落葉を他の落葉の上にさらさらと弱い音を立てながら移している……...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...故国の首都に帰るつもりはさらさらない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...私はまたさらさらと茶漬をかき込む...
前田夕暮 「種紙の青む頃」
...やがて垂れ幕がさらさらとしまると...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「餓えた人々(習作)」
...さらさらと茶漬をしまつて...
水野仙子 「女」
...すると胸がさらさらと波をたてるように思いました...
宮沢賢治 「風の又三郎」
...風にさらさらさらさら...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...さらさらという絹摺れの音を耳にした...
夢野久作 「暗黒公使」
...さらさらと凍っている雪が...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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