...さらさらと緒を緊(し)めて...
泉鏡花 「歌行燈」
...髪は解いてあって畳の上にさらさらと流れている...
梅崎春生 「風宴」
...さらさら願っていないのだからね...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...さらさらひらひらという形容さえ...
太宰治 「千代女」
...しかも白砂の上を浅くさらさら走り流れる小川のように清冽(せいれつ)なものだ...
太宰治 「パンドラの匣」
...そこに綺麗な水がさらさらと石畳の上を流れて...
田山録弥 「花束」
...しかし映画的の取扱いがわりにさらさらとして見ていて気持のいい...
寺田寅彦 「映画雑感6[#「6」はローマ数字、1-13-26]」
...そうして屋外は恐らく雪が降っているのであろう、さらさら、さらさらと軽いこまかい音がしている...
富ノ沢麟太郎 「あめんちあ」
...甲冑の上をさらさらと流れ落ちるのであれ...
中井正一 「美学入門」
...買物を止める気にはさらさらならない...
中里介山 「大菩薩峠」
...さらさらとさらさらと射してゐるのでありました...
中原中也 「在りし日の歌」
...流れる水のようにさらさらと打ち進んで...
野上彰 「本因坊秀哉」
...あなたのことをとやかくと批評がましく申す筋合(すじあ)いは更々(さらさら)ないのです...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...故国の首都に帰るつもりはさらさらない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...忽ちもとの静粛に戻つて学生はさらさらと一気呵成に答案のスタートを起した...
牧野信一 「文学とは何ぞや」
...神樣にだつて運命にだつてそれを請求しようとはさらさら思ひません...
水野仙子 「響」
...世に生き残る心はさらさらございませぬ」「では...
吉川英治 「私本太平記」
...見事な調子でさらさらと描かれてゐる...
吉野秀雄 「長谷川等伯の「松林図屏風」」
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