...この町はもうやがて冬になるとさびしいし...
有島武郎 「燕と王子」
...浜の上はいかにもさびしいものでした...
ハンス・クリスティアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 楠山正雄訳 「野のはくちょう」
...さびしいようなぬるいような笑いを夫婦が交換したものだ...
伊藤左千夫 「去年」
...だから、さびしい母親を、一郎をはじめ、四人の子供たちが、なぐさめ合い、元気をつけているのであった...
海野十三 「未来の地下戦車長」
...さびしい町ですし...
江戸川乱歩 「黄金豹」
...夜になるとだれも通らないさびしい道で...
江戸川乱歩 「海底の魔術師」
...さびしいやしき町の中にありました...
江戸川乱歩 「仮面の恐怖王」
...ひどくさびしい場所へさしかかりました...
江戸川乱歩 「少年探偵団」
...さびしい場所です...
江戸川乱歩 「少年探偵団」
...リスのすべての動作は森の奥のこのうえなくさびしい所においても人間の踊り子のそれほど観客を眼中においているのだ――全体の距離を歩いたとした場合――歩くのは見たことがない――に要する時間以上をちゅうちょし...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...虫もさびしいのだろう!徳の力――人徳九月廿二日秋晴...
種田山頭火 「一草庵日記」
...不知案内(ふちあんない)のさびしい海をもひとりさびしくわたつて行くのではないか...
田山録弥 「犬」
...さびしい寒い冬は來た...
田山花袋 「道綱の母」
...あやしくもここの磯邊にむらがつてむらむらとうづ高くもりあがり また影のやうに這ひまはるそれは雲のやうなひとつの心像 さびしい寄生蟹(やどかり)の幽靈ですよ...
萩原朔太郎 「青猫」
...なんといふ退屈な人生だらうふしぎな葬式のやうに列をつくつて 大きな建物の影へ出這入りするこの幽靈のやうにさびしい影だ...
萩原朔太郎 「定本青猫」
...そんなにさびしいとも思わない...
火野葦平 「花と龍」
...良人や息子や兄弟を戦地に送り出したあとのさびしい夜の灯の下であの雑誌を読み...
宮本百合子 「新しい潮」
...途中の道がすこしさびしい...
吉川英治 「江戸三国志」
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