...岡場所なんぞの寂(さび)れ方と来ちや...
芥川龍之介 「鼠小僧次郎吉」
...騒々しい桟橋の雑鬧(ざっとう)の間にさびしく横たわっている...
有島武郎 「或る女」
...これはちょっと淋(さび)しい人通りのまばらな...
淡島寒月 「江戸か東京か」
...本当にさびしい日です...
伊藤野枝 「書簡 大杉栄宛」
......
違星北斗 「北斗帖」
...昼間、にぎやかなだけに、夜のさびしさは、こわいようでした...
江戸川乱歩 「鉄塔の怪人」
...菖蒲(しょうぶ)葺(ふ)いて元吉原(よしわら)のさびれやう大正六年五月三日 帝大俳句会...
高浜虚子 「五百句」
...五十年以前のあの上小路あたりの淋(さび)しい景色を思い出しますと...
橘外男 「棚田裁判長の怪死」
...この人っ子一人姿を見せぬ淋(さび)しい山の中に...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...女の子一人きりでは余り淋(さび)しく感じていたので...
谷崎潤一郎 「細雪」
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種田山頭火 「行乞記」
...・朝からふりとほして杉の実の雨・雨の椿の花が花へしづくして・こゝにふきのとうがふたつ亡母忌日二句追加・おもひでは菜の花のなつかしさ供へる・ひさびさ袈裟かけて母の子として三月十二日まことに春寒である...
種田山頭火 「其中日記」
...うるさくさびしく感じた...
種田山頭火 「其中日記」
...追憶も悲しいさびしい追憶でなくて...
田山録弥 「谷合の碧い空」
...鐵(てつ)の楔(くさび)で柄(え)の先(さき)を締(し)めた其(そ)の唐鍬(たうぐは)の四角(かく)な穴(あな)の處(ところ)が俄(にはか)に緩(ゆる)んだ...
長塚節 「土」
...壁に懸けて眺めて見ると如何にも淋(さび)しい感じがする...
夏目漱石 「子規の畫」
...すっかり寥(さび)れているだろうが...
堀辰雄 「晩夏」
...くさび何処(どこ)かに落ちてるな...
宮沢賢治 「車」
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