...さて、いよいよ、この三人の高とびの選手たちが、そろって部屋の中にはいってきました...
ハンス・クリスチャン・アンデルセン Hans Christian Andersen 矢崎源九郎訳 「とびくらべ」
...さて此の一団の乗った列車は...
海野十三 「キド効果」
...さて、男が病院で死んでから十五日ほどたった、ある晩のことです...
江戸川乱歩 「海底の魔術師」
...)さて、問題の快楽亭ブラックの「幻燈」のことに入るのだが、まずその筋をごく簡単にしるしてみる...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...さて、暫く黙ったままでそれとなく店中を眺め廻していた片山助役は、やがてその眼に喜びの色を湛えて、直ぐ彼等の横にあった水槽(みずおけ)の中の美しい色々の草花を指差しながら、盛んに花環を拵えている親爺へ、言いました...
大阪圭吉 「とむらい機関車」
...さても此浦は平家の一門果て給ひたる所なれば痛はしく存じ...
太宰治 「お伽草紙」
...さてもうらゝかな景色ぢやなあ...
種田山頭火 「其中日記」
...さてこのつぎには何がくるか...
種田山頭火 「其中日記」
...「さてフランボー君」とアンガスは口重にいった...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「見えざる人」
...僕はさてこそと、変化(へんげ)の正体を見届けたような心持で、覚えず其顔を見詰めると、お民の方でもじろりと僕の顔を尻目(しりめ)にかけて壁の懸物へと視線をそらせたが、その瞬間僕の目に映じたお民の容貌の冷静なことと、平生から切長の眼尻に剣のあった其の眼の鋭い事とは、この女の生立ちと経歴とを語って余りあるものの如くに思われた...
永井荷風 「申訳」
...扨(さて)、こうして居るうちにいよいよ正銘の野良猫となってしまった日にはもう手が附けられない...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...さて自分は浄土の法門にも一通り通じたのである...
中里介山 「法然行伝」
...さて、こう、いろいろと仲間の姿を眺め廻してみると、ここにも谷がある、瀬がある、川がある、魔の淵がある、地雷火の敷設がある、ずいぶん「芸」と同様の困難である...
正岡容 「寄席」
...さて鏡面のわが姿に見とれながら「のう...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...さてつづき、良人であった人は芸術家の生活というものの急所がわからず、勉強な女大学生(受動的な)のように考えていたらしくて、この次この本よめ、この次これ、そう云われても作家になっている人なんだから、よかれあしかれ内面の必然があって、ハイハイよめないときもあり、そういうのが、女って結局しかたがないものだ、という結論を引出すことになったらしい...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...さて目見を畢(おわ)って帰って...
森鴎外 「渋江抽斎」
...扨(さて)は香潮さんが最早来ているのかと思いまして...
夢野久作 「白髪小僧」
...さて、先の旅路はどんな月夜やら」つぶやいて、ふたたび、そっと仰臥(ぎょうが)させてもらい、かねて生前からととのえておいた具足櫃(ぐそくびつ)の中の数珠(じゅず)と法衣を求めて、側(かたわ)らに置かせ、瞑目(めいもく)、ややしばらくであったが、やがて細目にあたりを見まわして、おさらばという一語を洩らしたようであったが、ときすでに脈は絶えて、官兵衛が呼んでも、秀吉が呼んでも、ふたたび答えはなかった...
吉川英治 「黒田如水」
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