...小止(をや)みないさざめきを送つて来る...
芥川龍之介 「東洋の秋」
...機関車の応笛(おうてき)が前方で朝の町のにぎやかなさざめきを破って響き渡った...
有島武郎 「或る女」
...朝寝のできる人たちが寄り集まっているらしい酔狂のさざめきだけがとぎれとぎれに風に送られて伝わって来る...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...軽く大気のなかに躍りさざめき...
薄田泣菫 「独楽園」
...さざめき散(ち)りし飜(こぼ)れ葉(は)は...
薄田淳介 「白羊宮」
...朧(おぼろ)な月の照らしている春の夜のさざめきの中へと紛れ込んでしまったのであった...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...笑うようなさざめきでもなく...
イワン・ツルゲーネフ Ivan Turgenev 二葉亭四迷訳 「あいびき」
...小さな黒奴(くろんぼ)女のさざめき……夜になれば...
ボードレール 富永太郎訳 「計画」
...恋のさざめきは雲であり...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...笑ひさざめきながら袋を中へ引きずり込んだ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...大小無数の水禽(すいきん)のさざめき...
平林初之輔 「動物園の一夜」
...茶屋の二階に甲走(かんばし)ッた声のさざめきも聞えぬ...
広津柳浪 「今戸心中」
...と野村は自分の内部にさざめき出した情慾の波を沈めにかかつたが...
北條民雄 「青い焔」
...そのさざめきをば...
ホーフマンスタール Hugo von Hofmannsthal 木下杢太郎訳 「チチアンの死」
...海の洗いながす音と岸による波のさざめきとがその歌にきこえていた...
フィオナ・マクラウド Fiona Macleod 松村みね子訳 「精」
...満潮のさざめき寄せる波の音が刻々に高まりながら...
横光利一 「日輪」
...遠く近く々(きき)としたさざめきが洩れて来る...
吉川英治 「新書太閤記」
...笑いさざめきを止めた...
吉川英治 「新書太閤記」
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